2008年9月議会で代表質問に立ちました

2008年9月水戸市議会定例会 代表質問  江尻加那  2008.9.10

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日本共産党水戸市議団の江尻加那です。通告に従い代表質問を行います。


1.原油価格、物価高騰に対する市の対策について


(1)地方自治体の自主的な取り組みに対する特別交付税措置を活用し、市民生活への支援を行うこと
値上がりし続けるガソリンや物価の高騰で、市民生活はもちろん、商売や施設の運営は大変な状況が続いています。行政として市民の暮らしのために何ができるのか。市の対策について市長の考えを伺います。
私が先日訪ねた市内のある社会福祉法人では、長年、リハビリやデイサービスを行っていますが、お年寄りを送迎する車両のガソリン代が、昨年7月はひと月48万円だったのが、今年7月は64万円。9月になって少し下がったとはいえ、昨年に比べて月16万円も負担が増えました。
また、障害者の通所施設にもお話を伺いに行ってきましたが、昨年6・7・8月にかかった送迎車両のガソリン代の1か月平均が28万円だったのが、今年同月には35万円と、ここでもひと月7万円の負担増でありました。
障害者の入所施設にも行きましたが、ガソリンは勿論、紙おむつやシーツなどのクリーニング代、食事の材料費に加え、施設内のエアコンの燃料である灯油が大幅な値上がりで、年間灯油代が一昨年は約600万円、昨年が約800万円、今年は1200万円になりそうで、事務長さんは「頭が痛い問題だ。あらゆる節約を徹底しているが、自己努力ではもうどうにもならない」とおっしゃっていました。
お弁当やパンなどを作って配達、販売している障害者の授産施設でも、「障害者に払う工賃を減らさざるを得ない」という話しです。
高齢者や障害者の福祉を支える現場でも、施設の運営自体に大きな影響を及ぼす問題になっています。

こうした事態に対し、政府は昨年度から、原油高騰に対する補助等を地方自治体が行った場合、その費用の2分の1を特別交付税措置する緊急対策を講じています。昨年度、これを活用した自治体は、全国で30都道府県と、全市町村約1,800自治体の4割を超える752の市町村が、総額73億円規模の補助で、低所得世帯に対する灯油代の助成や、福祉施設の送迎車両の燃料費補助など、それぞれの自治体が地域の実情に照らして支援を行いました。 全国で4割を超える市町村が何らかの対策をとったのに、水戸市は何も行いませんでした。政府は6月26日の閣僚会議で、今年度も交付税措置を続けることを決めました。今年こそ水戸市でも対策を講じるべきと考えますが、市長にその考えがあるのか、具体的な検討を行っているのか伺います。

(2)中小企業・農業・漁業・運輸業などへの影響を実態調査し、国・県とともに支援策を強化すること 
全国では、漁業、農業や酪農を営む人たち、トラック業界やクリーニング業界など、事業者・生産者・消費者が直接補てんなどの緊急対策を求めて立ち上がっています。茨城県でも9月県議会に、温室ハウスや漁船の燃油費助成を補正予算で上げていますが、全県で1300万円や900万円しかなく、不十分な内容です。市長は、原油や物価の値上がりに苦しむ市民の実態をどのように受け止め、対策を講じていく考えなのか。実態調査や意見、要望の聞き取りを各業種や団体に行い、国・県の対策に市独自の上乗せを行って支援策を強化するよう求めますが、見解を伺います。

[加藤市長 答弁]
日本共産党水戸市議団を代表されましての江尻議員のご質問にお答えいたします。
まず、原油価格、物価高騰に対する特別交付税措置を活用した市民生活への支援につきましては、最近における原油価格高騰がその他の価格上昇と相まって国民生活や企業活動に深刻な影響を与えている状況を踏まえ、国において緊急対策が策定され、これに基づき、地方自治体が実施する市民生活への助成等についても、特別交付税により財政支援が行われることとなったところです。
原油価格高騰が市民生活に影響を及ぼしていることは十分認識しておりますので、その価格変動や影響について引き続き注視し、また他市の動向にも留意するなど、諸条件を総合的に判断しながら、制度等について慎重に検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、中小企業・農業・漁業・運輸業などへの影響を実態調査し、国・県とともに支援策を強化することについてのご質問にお答えします。
現在、国では、原油価格上昇の影響に関する調査等をもとに補正予算を検討しており、県においても、農業資材等への影響について調査し、今回の9月定例議会に原油価格高騰対策として補正予算を提案しているところであります。
このような中、本市に対して、これまでのところ、中小企業をはじめ農業、漁業、運輸業など諸団体から対策の要請はありませんが、原油等価格高騰対策につきましては、今後の国・県の動向を見極め、対応してまいりたいと考えております。


2.後期高齢者医療制度について


(1)茨城県医師会の制度撤廃署名が20万人を超えたが、市民・県民の声を受け止め、制度の廃止を国に要求する考えはないのか
次に、後期高齢者医療制度について質問します。今年4月に始まって以来、制度に対する怒りと不信、廃止を求める声は大きくなるばかりです。政府は世論に押されて、負担軽減など制度の見直しを繰り返していますが、半年という短い期間に見直しを繰り返さなければならないこと自体が、この制度の矛盾の深さを示しています。見直しによって制度はますますわかりにくく複雑になり、新たな矛盾を生むだけです。高齢者を年齢で差別する制度の根本が間違っているのであり、多くの国民の思いは制度の廃止です。
それが、茨城県医師会が取り組んだ制度撤廃を求める署名に20万1,122人の県民、市民の意思として示されたのではないでしょうか。市長は20万人を超すこの声をどのように受け止めているのか。制度の廃止を国に要求する考えはないのか、あらためて伺います。

(2)今回の低所得者への保険料軽減策による減額は全体のわずか3%にすぎない。年金月1万5千円未満の高齢者の保険料は、市独自に全額免除を
政府は9月の政府広告で、「所得の低い方の保険料をさらに軽減しました」と大宣伝しましたが、実際に減額されるのは保険料全体の約3%にすぎません。茨城県でいえば、75歳以上の方が払う保険料の年間見込み額約210億円に対し、今回の見直しで軽減されるのは3%の7億3,140万円にすぎないことが、8月6日の広域連合議会の議案で示されました。無年金であっても、月1万5千円以下の年金しかなくても保険料が課せられるということに何ら変わりません。月1万5千円以下の年金で暮らす市民は約3,900人です。この方たちの保険料を全額免除して無料にする考えはないのか、市長に再度伺います。

(3)今回の軽減策により、同じ収入でも世帯によって保険料に14倍も開きが出る。保険料は個々の高齢者に課せられるのに、保険料の算定は世帯主の収入で決められるという制度矛盾の改善を国に求めること
200809194 また、今回、政府が行った軽減策により、同一収入世帯なのに支払う保険料に14倍もの開きが出る矛盾を市長はご存知でしょうか。
夫婦とも75歳以上の世帯で比較した場合、Aさん夫婦もBさん夫婦も2人合わせた年金収入は302万円で同じなのに、世帯主である夫の保険料が153万円以下のBさん夫婦は、保険料が軽減されて2人合わせた保険料は年間11,200円。一方、夫の年金が260万円のAさん夫婦はどちらも軽減されずに、2人で年間156,100円になります。収入は同じなのに保険料は14倍もの格差です。
なぜこんなことが起きるのか。それは、保険料は夫と妻それぞれに課せられるのに、保険料の算定は世帯主である夫の収入で決めるという制度矛盾が原因ですが、こんなおかしな話はありません。政府に対し、世帯主の収入で保険料を決めるのではなく、本人の収入で決めるよう、市として意見すべきと考えますが見解を伺います。

(4)年金天引きに代えて、保険料の口座振替ができるようになったが、現在の申請件数と、制度の周知徹底を図ること
さらに、批判が大きい保険料の年金天引きに代えて、口座振替に変更できるようになりました。また、本人に代わって世帯主や配偶者の口座から支払った場合、税金控除の対象になって税負担が安くなる場合があります。10月の年金から変更するには、水戸市では8月18日までに申請が必要でしたが、これまでの変更申請は何件あったのか。合わせて、次回の受付は10月3日が締切だそうですが、ほとんど市民に知らされていません。75歳以上の方がいる全ての世帯に、お知らせの通知と申請書を早急に郵送し、周知徹底するよう求めます。

(5)県が実施している65~74歳の重度障害者に対する医療費助成について、後期高齢者医療制度への加入を条件にしている問題で、市と県はどのような協議を行い、検討しているのか
5点目に、65歳から74歳までの重度障害者に対する、後期高齢者医療制度への強制加入の見直しについてです。障害があれば、たとえ65歳であっても後期高齢者と同じなどとする県の考えは障害者に対する差別です。厚生労働省は今年5月、県に見直しを求める要望書を出しており、茨城県と同じように強制加入を行っていた山口県では8月1日から元の制度に戻しました。前回、6月の本会議代表質問で、中庭次男議員が「後期高齢者医療制度に加入しなければマル福を受けられないとする県に見直しを求めるべき」とただしたのに対し、市長は「県と協議する」と答えましたが、どのような協議を行って検討をすすめているのかお答えください。

[加藤市長 答弁]
次に、後期高齢者医療制度についてお答えいたします。
後期高齢者医療制度に反対するご意見があることは承知しておりますが、少子高齢化が進む中で国民皆保険を維持していくためには、必要な制度であると考えております。今回の新たな保険料の軽減策の導入に加え、国においては、今後も負担軽減のための見直しを検討していくということなので、国の動向を見守ってまいります。
また、後期高齢者医療制度は相互扶助により成り立っており、所得に応じて保険料を負担しあうものでありますので、年金月額1万5千円未満の方について保険料を全額免除することは、困難であると考えております。
保険料の軽減判定は世帯単位に行われておりますが、個人単位で行うことについては、国が、他の制度などとの関連も含めて引き続き検討することとしていますので、今後、国の動向を見守ってまいります。
保険料は原則年金天引きとなっておりますが、国保税を確実に納付していた方や、年金収入額180万円未満の方は、口座振替を選択することができるようになりました。本市で、この制度を申請した方は8月末現在で106名となっております。
制度の周知については、9月1日の新聞各紙に政府広報が折り込みされたところであり、本市としましても、広報みと9月15日号やホームページに掲載して、市民に周知してまいります。
次に、65歳から74歳の重度障害者に対する医療費助成の適用要件については、国保連合会の各支部単位で県と市長村の意見交換が行われたところであります。県においては、引き続き検討していくこととしておりますので、今後も協議をしてまいります


3.大工町1丁目再開発事業について


(1)8月25日の都市建設委員会での西野一郎再開発組合理事長の発言に対する市長の考えについて

大工町1丁目再開発事業の完成予想図

大工町1丁目再開発事業の完成予想図

次に、大工町1丁目再開発事業について質問します。過去2回の入札不調を経て、注目された7月の3回目の入札は、入札自体が行われず、いよいよ事業の見通しが立ちません。加藤市長が再開発組合と交わした確約書、7月入札との約束は果たされませんでした。この事態を受け、8月25日の水戸市議会都市建設委員会に、再開発組合理事長の西野一郎水戸信用金庫理事長が参考人として出席し、そこで西野理事長がどのような話をされたのか、市長もご存じだと思いますが、いくつかの点について考えを伺います。
1) 10億円強の資金不足の外部資本への出資要請について
まず第1に、西野理事長は「10億円強の資金不足が解消できない。これ以上、水戸信金の追加投資は困難なので、新たな外部資本の調達を申請する」と述べました。融資ではなく出資ということですが、10億円もの出資をしてくれる外部資本とは一体どこなのか、出資の見通しはあるのか、見解をお答えください。
2) ホテルへの誘客について
第2に、ホテルへの誘客についてです。西野理事長は「200万人を超える偕楽園の観光客が中心街に入らない。芸術館のお客さんもみんな帰っちゃう。これを何とかしたい」と話していますが、1泊2万円以上の4つ星高級ホテルで、梅まつりや1日かぎりのコンサートに来る方を主なターゲットにして、果たして採算が成り立つでしょうか。
3) マンションの販売について
また、111戸の分譲マンションですが、工事費が高くなったからと言って、マンションの販売価格に簡単に上乗せすることはできません。加えて、水戸市内のマンションは、現在1,000戸余っていると言われます。西野理事長もその点は把握しているようで「マンションは1年で200戸しか売れないのが水戸なんだ。大和ハウスもしり込みするほどだが、雰囲気が出せれば付加価値が生まれる」と話しました。1,000戸売れ残っていて、1年に200戸なら5年間分のストックです。再開発周辺はラブホテルなども建ち並び、決して住環境が良いとは思えないのですが、ホテルへの誘客見込みにしても、マンションの販売見通しにしても、再開発組合トップの方のこうした認識と市長は同じ考えでしょうか。

(2)工事費増額を口実にした補助金の引き上げは認められないが、市長の見解について
重大なことは、8月28日の市長記者会見で、「補助金の上乗せを考えているか」との記者の質問に、市長が「工事費増額分の全てを支援できるものではないが、引き続き、国や県と十分協議していきたい」と答えたことです。今でも国・県・市合わせて40億円近い補助を決めているのに、さらなる税金投入など到底認められません。昨年6月の本会議代表質問で、田中真己議員が「工事価格見直しを口実に、補助金を引き上げることは許されない」と市長の見解をただしたのに対し、市長は「補助金については、現在予定する補助金額を超えることはない」とはっきり答えたのではありませんか。市長は考えを変えたのか、ご答弁ください。

(3)フロンティア水戸への1億円融資を含めて12億円にのぼる税金投入してきた市長の責任は重大。総額39億円を超す補助を中止し、返還を求めるべき
現段階では、10億円の出資が最後の頼みの綱であり、それしか方策はなく、そこが断たれれば事業は成り立たないという事態です。そもそも税金を使ってホテルやマンションをつくる必要性を市民はどう感じているか。民業圧迫だという声も聞こえます。これまでに、すでに12億1,235万円にのぼる税金が投入されましたが、市長の責任は重大です。12億円の中には、保留床管理法人であるフロンティア水戸に対する無利子・10年据え置き・25年返済という破格の条件で融資された1億円も含まれています。原油や物価高にあえぐ市民にしてみれば、そんな好条件の融資なら自分たちに回してほしいというのが実感ではないでしょうか。税金投入は中止すべきであり、これまでの12億円の補助及び融資の返還を求めるべきと考えますが、市長の見解をお答えください。

[加藤市長 答弁]
次に、大工町1丁目地区再開発事業についてお答え致します。
去る8月25日の都市建設委員会において、組合の理事長ほか事務局員が参考人として招致され、事業化を巡って幅広く質疑応答がなされたところであります。その中で、組合では、何としてもこの事業を完遂したい決意にあるが、事業を取り巻く環境の悪化に伴い、結果、10億円強の資金不足を招くこととなり、このため、現在、新たな外部資本にその活路を見出そうとしているところであり、この出資が確実になった時点で、速やかに入札手続きを行い、事業の完遂を目指したいとの発言と受け止めております。
私と致しましても、入札公告が7月中に確実に行われるものと期待していただけに非常に残念でありますが、このような事情から、入札公告までに、更に一定の日時を要することは止むを得ないものと判断したところであります。
次に、外部資本の出資者につきましては、組合では出資が確実となった時点で開示したいとの意向にあります。なお、この出資を前提に協議していることから、現在のところ、出資が得られないとする考えには立っていないとのことであります。
次に、ホテルの誘客についてでありますが、市場調査を踏まえ利用客数の推計を行うほか、市内のホテルなどと機能的にも棲み分けした計画とすることによって、十分に採算性があるものと聞いております。
また、マンションにつきましても、参加組合員である大和ハウスにおいて、これまでに十分な市場調査を行い、その上で、幅広い世代向けの様々なタイプの住宅を配置する計画としているため、十分販売できる目算に立っているとのことであります。
さらに、補助金の引き上げについてでありますが、補助対象範囲が限定されている関係から、工事費増額分の全てを支援できる性格のものではありませんが、引き続き、国や県とも十分協議してまいりたいと考えております。
次に、フロンティア水戸に対する都市開発資金に基づく貸付けにつきましては、国の制度を活用し、平成18年度には、その一部として1億円を貸し付けたところであり、今後においても、事業の進捗に併せ年次的に貸付けることとしておりますが、貸付けにあっては、債権保全に十分努めてまいります。いずれに致しましても、本事業は、中心市街地の再生と賑わいの創出を図る上で極めて重要な事業でありますので、資金調達の目処が立ち次第、一日も早く建築工事に着手することができるよう、引き続き、積極的に支援してまいります。


4.子育て支援・少子対策の拡充について


次に、2004年度に策定された「水戸市次世代育成支援対策行動計画」の前期が、来年、最終年度を迎えるにあたり、市の考えを伺います。

(1)専用の子育て支援センターをさらに増設するとともに、中学校区ごとの支援・交流の場を拡充することについて

子育て支援・多世代交流センター「わんぱーく・みと」

子育て支援・多世代交流センター「わんぱーく・みと」

 「雨の日でも、暑い日や寒い日でも、小さい子どもを連れて遊びに行ける児童館をつくって欲しい」とのお母さんたちの願いが、「中核的子育て支援センター」の建設として行動計画に盛り込まれました。
昨年4月にオープンした「わんぱーく・みと」が、いつも大勢の親子連れで賑わっているのを目にすると、こういう施設が待たれていたんだとの思いを強くしています。ようやく1か所できたわけですが、年間利用者は延べ約5万人。目標の3万人を大きく上回って、子どもたちが遊ぶホールが狭く感じられるほどです。私は、後期計画の中で、もう1か所こうした専用施設を増やしていくことが強く望まれていると思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか。
あわせて、わんぱーく・みと以外にも、保育園で行っている子育て支援センターが全部で13か所、ミオス2階で行っている集いの広場や、公民館を利用した子育て広場が今年度、見川公民館で始まるなど、子育て支援の場は少しずつ増えています。しかし、中学校区ごとにみると、半分の8つの中学校区には、こうした子育て支援の場が一つもありません。さらなる拡充が必要と考えますが、見解を伺います。

(2)現在8か所ある学童クラブを、目標の10か所に増やすことへの市の考え方について
次に、行動計画の重点施策にもなっている放課後児童健全育成事業ですが、市が行う開放学級が、この5年間で20か所増えたのに対し、保育園や保護者が運営する民間学童クラブは、計画当初の8か所のまま全く増えていません。目標は10か所です。開放学級より時間も遅くまでやっていて、6年生まで通える民間学童クラブのニーズはまだまだ大きく残っています。新たに設置したいとの相談がいくつか市に来ているものの実現に至っていないのは、運営費に対する補助が少なく、全体経費の約3分の1しかないということがネックになっており、その増額が必要です。現在、その分を保護者の保育料で賄っており、開放学級がひと月4千円であるのに対し、民間学童クラブは1万5千円から2万円という高い保育料にならざるをえません。委託費を増額して保育料を安くしたり、学童クラブの増設を推進するよう求めますが、見解をお答えください。

[加藤市長 答弁]
次に、子育て支援、少子化対策の拡充についてでありますが、昨年4月に、子育てと多世代交流の中核的拠点施設として、子育て支援・多世代交流センターがオープンし、当初の予想を上回り、約7万4千人の方が利用され、多くの方より好評をいただき、うれしく思っております。
「わんぱーく・みと」の利用需要が多いことから、更なる子育て支援の取り組みを推進するために、3ヵ年実施計画にも位置づけ、新たな子育て支援・多世代交流施設の整備に向けた検討を進めているところでございます。
また、地域ごとの支援・交流を拡充することについてでございますが、「わんぱーく・みと」における多世代交流事業の実績を踏まえながら、市民センターをはじめとした各地域の公共施設を拠点として地域における子育て支援拠点づくりを展開していきたいと考えております。
その取り組みとして、今年度から、モデル事業として見川市民センターにおいて子育て広場事業を開始し、地区女性会で運営をしていただいております。
今後、市民センターとしての機能の充実を図っていく中で、子育て支援や多世代交流事業等を推進するスペースの確保に努めるほか、その他の公共施設等についても、多世代交流拠点の充実に向けた有効活用を視野に入れた検討を進めてまいります。
次に、子どもの放課後に適切な遊びや生活の場を提供する、放課後児童健全育成事業の一環として実施している学童クラブの増設については、同種の事業として実施している開放学級が、ほぼ全小学校区ごとに導入されているとともに、その運営内容についても充実を図っていることなどから、その必要性については、今後民間児童クラブの果たしている役割にも留意しながら、検証してまいりたいと考えております。


5.新ごみ処理施設整備計画について


次に、新たなごみ処理施設の整備計画について、3点、質問いたします。今年7月に議会に示された「ごみ処理施設等の整備に関する課題対策調査報告書」では、水戸市下入野町を建設地として、ごみ処理施設とリサイクルサンター、最終処分場の3つを一体的に整備するとしています。
(1)施設規模にかかわる問題について
1点目の質問は、施設の規模についてです。ごみ処理施設の規模を決める際に重要なのが、ごみの収集人口・収集範囲ですが、市の計画収集人口は28万5千人と、現在の人口より2万人も多い過大な想定です。人口を過大に見れば施設の規模も大きくなり、税金の無駄遣いにつながります。水戸市では、常澄地区のごみは大洗町にあるクリーンセンターで、内原地区のごみは旧友部にある環境センターで処分しており、水戸地区だけで考えると収集人口は23万6千人です。それとも、新たな処理施設では、常澄地区や内原地区のごみも水戸市自前で処理する考えなのか。それでも過大な人口想定はやはり見直すべきです。

(2)ごみ減量化について

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2点目に、ごみの減量化についてです。これまでも、再資源化できるプラスチックなどの容器包装を分別回収し、リサイクルするよう求めてきました。そこで、燃えるごみの中で容器包装はどのくらいの割合なのか、分別すればどれだけ燃えるごみを減らすことができるのかお答えください。
 市のごみ減量化の目標は、再来年、2010年度に市民1人が1日に出すごみ量を、2000年度比で20%減量を目標としています。例えば、水戸地区では1人1日892g出していたごみを、20%減の714gに減らす。06年度は766gだったので、目標まであと52gです。一人ひとりの市民が1日52g、約卵1個分の重さのごみを減らせば達成できますが、そうした現状がどこまで具体的に伝わっているのか、行政からのPRが不十分です。また、家庭系ごみは減っている一方、事業系ごみは逆に増えています。事業者も巻き込んだごみ減量化にどのように取り組んでいくのか、市長の考えをお聞かせください。

(3)処理方式の検討について
3点目に、燃えるごみの処理方式についてです。市の報告書では、現在、実用化されている8つの処理方式を検討し、その結果、3種類を選んでいます。一つはごみを焼却して、残った灰を高温の溶融炉で溶かす。2つ目はごみそのものを溶融炉で溶かす。3つ目はごみを溶融炉でガスと溶融物に分離する方式です。いずれも1350℃以上という高温の溶融炉を採用するもので、小吹清掃工場でノウハウが蓄積された焼却炉とまったく異なるものですが、ガス化溶融炉の事故が全国で相次いでいることに、どのような認識をお持ちでしょうか。
笠間市に県がつくった「エコフロンテアかさま」では、今年7月1日、溶融処理施設内の火災検知器の点検を行っていた従業員2名が、硫化水素を吸い込み入院する事態が発生しました。
また、兵庫県高砂市では、2003年度にガス化溶融炉を立ち上げましたが、早々に電気系統やベアリングの異常が起きて高濃度のダイオキシンが漏えいするなど、12回の事故で10回の運転停止を起こし、あまりのひどさに高砂市議会は、その年の12月に100条委員会を設置して、入札の疑惑を含めた市長喚問を行いました。
安全性だけでなく、コストがかさむ溶融方式は安易に選択されるべきではありません。また、今年度中に設置する処理方式選定委員会の今後の進め方についてお答えください。大事なのは、ゴミ減量化を進めて過大な施設はつくらず、安全性と経済性、環境対策など、市民に情報をオープンにすることです。

[加藤市長 答弁]
続きまして、新ごみ処理施設整備計画についてお答えします。
まず、処理施設の規模につきましては、第5次総合計画に示す将来人口に基づき、ごみの減量化量、再資源化量などを見込んで適正な規模を設定してまいります。また、本市のごみ処理区域が水戸地区、常澄地区、内原地区に分かれていることから、各地区の処理施設の状況や効率性などを鑑み、関係市町村及び一部事務組合と協議、検討してまいります。
次に、リサイクルプラザにつきましては、これまで本市の再資源化施設において処理されてきたびん・缶に加えまして、新たにペットボトル、プラスチック等の容器包装の再資源化処理機能を備えることとしており、これら新たに処理される品目の可燃ごみに対する割合につきましては、本市における現状を確認し計画してまいります。
家庭ごみの減量化、資源化につきましては、有料制の導入とリサイクルプラザ整備による、ごみの分別回収区分の拡充が2つの大きな柱と考えており、これらを含めた本市のごみの減量化、資源化施策が市民一人一人に御理解いただけるよう啓発活動に勤めてまいります。併せまして、事業者に対しましても、業種に応じたごみの発生抑制、資源化方法の指導、啓発に努めてまいります。
次に、処理方式につきましては、環境対策、安全対策に配慮するとともに、学識経験者や専門家の、あらゆる角度からの意見を伺いながら、検討してまいります。なお、市民の関心を高めるため、議論の過程を公開し、透明性の高い事業推進を図ってまいりたいと考えております。


6.防災行政について


次に、防災行政のうち、今年6月18日に施行した改正地震防災対策特別措置法に基づく学校施設の耐震化について質問します。
(1)構造耐震指標(Is値)0.3未満の建物の有無について
政府が学校施設の耐震化工事への補助を引き上げるということで大いに期待したところですが、補助引き上げの対象は極めて限定的で、しかも3年間の時限立法です。補助率が2分の1から3分の2に引き上げられるのは、震度6強の地震で倒壊する危険性が高いもの(Is値0.3未満)に限定され、文部科学省は全国で約1万棟、そのうち茨城県には約300棟あると推計していますが、水戸市で補助対象となる学校施設があるのかどうかお答えください。

(2)耐震二次診断の実施と結果公表について
市は簡易な優先度調査により、学校施設ごとに耐震化の優先度を5段階に分類していますが、詳しい第二次診断はこれからです。今年度の当初予算で、一番優先度が高く危険な5つの施設(※1参照)の二次診断費が予算化され、今議会の補正予算案では、さらに11施設分(※2参照)が計上されていますが、すべての施設の二次診断はいつ終わるのか。結果が出れば、耐震化を急がなければならない校舎、体育館はどこなのか、よりはっきりします。今回の法改正で、耐震診断の結果公表が市町村に義務付けられました。水戸市でも、結果が明らかになったものから順次公表し、市民に知らせるべきですが、教育委員会の考えをお答えください。


※1 校 舎(4校)―緑岡小学校、吉田小学校、寿小学校、妻里小学校
体育館(1校)―笠原小学校

※2 校 舎(9校)―千波小学校、笠原小学校、赤塚小学校、石川小学校、渡里小学校、酒門小学校、上大野小学校、下大野小学校、山根小学校
体育館(2校)―寿小学校、下大野小学校

(3)技術職員・担当職員の配置拡充について
また、耐震診断や工事を、計画前倒しで集中的に行うことです。そのためには担当職員の配置も増やす必要があると考えます。牛久市では3年後に100%耐震化を終えることを目指し、一級建築士の資格を持つ職員を3名配置しています。技術職員に加え、水戸市では担当の学校施設課施設係は係長以下3名しかおらず、拡充が必要と感じますが見解を伺います。

(4)地域ごとにみる避難場所の耐震化について
学校施設は、児童・生徒の安全性のみならず、避難場所としての役割を果たします。9月1日の広報みとには、市内小中学校50か所と、公民館32か所、あわせて82か所の避難場所が市民にお知らせされました。ところが、中学校区ごとにみると、学区内にある小学校の体育館も、中学校の体育館も、さらに公民館も、どこも耐震化されていない学区が、双葉台中学区と見川中学区です。耐震化されていない建物に市民を避難させるのか、行政の責任が問われます。こうした地域での避難をどのように考えているのかお答えください。

(5)県独自の助成実施を求めること
まだまだ公共施設の耐震化が遅れています。市町村の耐震化促進のために、私は、県でも補助を行うべきと考えます。福井県や静岡県、高知県、香川県などで県独自の補助を行っています。茨城県では全く補助がなく、県内学校施設の耐震化率は46.5%で全国平均を大きく下回り、長崎県、山口県に続いて下から3番目。こういうところにこそ、県はお金を使って欲しい。水戸市が県内他市町村にも呼びかけ、県に補助実施を強く求めるべきと考えますが、市長の考えを伺います。

[教育長 答弁]
江尻議員の代表質問のうち、防災行政についてお答えします。
学校施設の耐震化について、本年6月に改正された地震防災対策特別措置法により、地震に対する建物の構造体進化指標、いわゆるIs値について、阪神・淡路大地震クラスの大規模な地震に対し、最優先で対応が必要とされる0.3未満の学校施設の耐震補強工事に対する国庫補助率のかさ上げ措置がなされたところであります。
本市において、これまでの耐震診断の実績では、大規模な地震により倒壊の危険性があるとされるIs値0.3未満の学校施設は1校のみ判定されましたが、既に耐震化が完了しております。
今年度は、耐震診断未実施の学校施設の中で、Is値0.3未満に該当する建物の有無や、耐震補強が必要な建物の状況を見極めるため、当初予算において小学校5校の校舎及び屋内運動場(※1参照)の耐震二次診断に着手しております。
さらに今回の法律の改正を受け、本定例会に補正予算案として計上している小学校9校の校舎及び2校の屋内運動場(※2参照)の耐震二次診断の実施により、学校施設の耐震化の早期完了を目指してまいります。
なお、耐震二次診断等の結果については、これまでも学校関係者等に公表しておりましたが、今後は、ひろく市民にわかりやすい内容とし、年度内の公表に向けて作業を進めてまいります。 また、耐震化事業費に対する県の助成については、県独自の補助金創設など、茨城県市町村教育長協議会等において、引き続き要望してまいります。

[加藤市長 答弁]
学校施設の耐震化にかかる今後の建築課及び学校施設課の人員配置については、改正地震防災対策特別措置法に基づく計画的な耐震化を図るため、事業及びそれに伴う事務の状況を十分に勘案し、執行体制の整備を行ってまいりたいと考えております。
災害時の避難場所については、市民が避難した際の安全性と位置的な利便性を考慮し、市民センター(公民館)及び小・中学校を指定しております。
したがって、議員ご指摘の、地域ごとの避難場所の耐震化については配慮すべき事項と認識しておりますが、水戸市耐震改修促進計画に基づき、順次整備を図ってまいりたいと考えております。


7.学校給食について


最後に、学校給食について、食材料費の値上がりにどのように対応されるのか伺います。前回6月の本会議質問で、私は給食の質や回数を減らしたり、保護者負担の給食費を引き上げることのないよう、食材料の値上がり分は市が補助するよう求めました。その後、検討を進めてきたと聞いていますが、2学期も始まり、どのように対応する方針なのかお答えください。

[教育長 答弁]
次に、学校給食における食料品、原材料費値上げの影響に対する、その後の対応についてお答えいたします。
世界的な原油・小麦価格等の高騰による、学校給食における対応につきましては、状況の把握に努めながら、1学期に引き続き、献立の工夫等により、安全・安心な食材を使用し、栄養を確保した給食の提供を行っているところです。今後におきましても、情勢を見極め、適切に対応してまいります。

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