2023年6月 茨城県議会第2回定例会 江尻かな議員の最終日討論(要旨)

日本共産党の江尻かなです。採決にあたり討論いたします。

はじめに、第82号議案および第98号議案の補正予算について、これは物価高騰対策費および大雨・台風に伴う災害対策費であり、賛成いたします。

そのうえで、あえて討論しますのは、今回の補正ではまだまだ十分ではないという声が多数届いているからです。

県内酪農家は危機的状況にあり、高値が続く飼料代へのさらなる支援が求められます。今の国と県の対策では賄えないと、水戸市は輸入配合飼料と乾牧草それぞれに1トンあたり8千円を支援しますが、県内多くの市町村で補助を実施する状況にありません。県として、より一層の支援と、飼料の自給率を高めていける施策の拡充を求めます。

また、光熱費高騰支援として、医療機関や福祉施設、私立学校などに補助しますが、社会福祉法人の声として「前回の補助金は1ヶ月分で消えました。物価高騰はもはや一時的なものではなく、介護施設は負担転嫁もできないため、恒常的な対策で利用者たる県民を守ってください」との要望が出されました。24時間対応の病院や福祉施設、規模の大きな施設ほど影響は深刻で、追加の支援に加え経費として報酬引き上げも必要な事態だと考えます。

そして、県立学校給食の食材費の値上がり分として、1食あたり20円の補助ですが、県内市町村で給食無償化が広がり始めた今、県立学校においても義務教育課程や特別支援学校の給食費は県として無償化すべきではないでしょうか。

次に、災害対策費について、農林水産業関係の被害は現時点で5億1千万円で未だ調査中であり、支援のための補正予算がありません。今後、必要な施策と予算が提案されることと思いますが、つくば市、龍ケ崎市、つくばみらい市等での谷田川・西谷田川・牛久沼の越水で、長期間田んぼが浸水したことにより水稲被害が見込まれます。あわせて重要なのは、牛久沼水門・八間堰の改修工事が被害拡大の要因ではないかという検証です。これが要因なら、支援金や融資にとどまらず、賠償も必要となります。

県として「人災だ」という声に向き合わなければなりません。予定していた3月末までに工事を完了できなかったこと。また、これだけ災害が激甚化しているもと、過去5年間のみのデータをもとに工事を計画したのは問題だと言わざるを得ません。
土地改良区関係者は、田植え前の工事完了と水位を下げるよう3月末には竜ケ崎工事事務所に要望していたのです。今やるべき緊急対応と同時に、被災者の納得がいく、被災者が救われる検証を強く求めます。

続いて、第89号議案ないし91号議案の3件は、いずれも県立あすなろの郷セーフティネットの新築に伴う工事請負契約の締結であり、本体工事と電気設備、空調設備工事で計64億8400万円です。

老朽化、狭隘化した障害者入所施設の建替えは長年の要望であり、新築工事の契約には賛成いたします。資料を見ますと、敷地の高低差を生かして重症心身障害児・者病棟と医療的ケア支援寮および強度行動障害支援寮が配置され、屋外からの採光も十分な明るい施設となることが期待されます。

しかし、建て替え後の定員が、現在の半分の200名に削減されることには反対です。現在の定員は462人でほぼ入所しており、さらに、いますぐ入りたいと待機している方も30人いると伺っています。あすなろの郷に入所を続けたいという方全員が入所できるよう県の責任を果たすとともに、敷地内でのさらなる増設や、高齢化に対応した施設のほか、県内にせめてもう1カ所、重度障害者のための県立入所施設が必要ではないでしょうか。

知事は、施設の指定管理者である社会福祉事業団について、経営の効率化や自主自立の運営を求めて独立採算を強調しますが、公的役割をしっかり発揮できるような施設整備とともに、職員の確保と予算措置に責任を果たすことを求めて討論を終わります。

以上

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