山中たい子議員の予算特別委員会質問と答弁(大要)

2018年3月20日(火) 茨城県議会 第1回定例会

【質問事項】

  1. 国民健康保険都道府県化の課題について
    (1)弱者切り捨ての滞納対策
    (2)国保運営方針の見直し
    (3)県補助制度の創設
  2. 教育行政について
    (1)学校統廃合の課題
    (2)小規模校への支援
    (3)就学援助制度の改善
  3. 原子力行政について
    (1)福島原発事故避難者への支援
    (2)東海第2原発の廃炉

▲予算特別委員会で質問する山中議員(3月20日、県議会)

1. 国民健康保険都道府県化の課題について

(1)弱者切り捨ての滞納対策

日本共産党の山中たい子です。
はじめに、国民健康保険の都道府県化の課題について知事に質問します。

来年度から始まるこの制度で、最も危惧していたのが国保税の引き上げです。つくば市をはじめ17市町村が引き上げ予定で、4割にのぼります。
そもそも国民健康保険は、国民皆保険を支える社会保障制度であり、憲法に基づく生存権と医療を保障することは国の責務です。

ところが、国が国保に対する国庫負担金をこの30年間で半分に減らした結果、国保税は約3倍にも跳ね上がりました。知事も、昨年12月議会の江尻議員の質問に「国の負担増を求めていきたい」と答弁しました。こうした課題がある中で、県は弱者をどう守っていくのかが問われています。

国保加入世帯の半分は、年所得100万円以下で暮らしています。こうした人たちから平均13%もの国保税を取ろうというのです。年金や収入がなくても国保税はかかります。いまでも、払いきれない世帯が2割にのぼっています。

このような滞納者から、市町村は保険証を取り上げ、代わって1ヶ月~半年の有効期限しかない短期保険証に切り替えたり、資格証明書といって医療費を全額自己負担しなければならないペナルティを課しています。慢性疾患や癌患者の方に保険証を交付しないことは、命に関わる問題です。

さらに、県と市町村は一体となって差押えをすすめ、その数は年間1万件です。先日、私のところに農家の40代男性から相談があり、一緒に茨城租税債権管理機構に出向きました。「天候不順で収入が激減し、消費者金融からも、もう借りられない。夜も眠れない」と訴えていました。

国保税の引き下げが、県民の切実な願いです。せめて、短期保険証・資格証明書への切り替えや強引な差押えはやめるべきと考えます。知事の所見を伺います。

【大井川知事】

国保は加入者が相互に支え合う社会保険の仕組みを基本としております。負担能力に応じた保険料を負担していただくことが必要です。

こうした中で、短期被保険者証などの交付は、滞納世帯と接触する機会を確保するとともに、失業や病気など、滞納している特別な事情の把握と、それに対応したきめ細かな納付相談を行うための必要な取組みであると考えております。

(2)国保運営方針の見直し

滞納している方にはそれぞれの大変な事情があります。
加入者に保険証を渡すこと、なによりも払える国保税にすることを同時に進めることです。
その為にも県の国保運営方針について、見直しを求めます。

昨年7月に策定された方針の中で、市町村の一般会計からの繰入を削減することや保険料率の引き上げ、収納対策の強化などがうたわれています。

国は、国保への交付金のうち1千億円を傾斜配分とし、繰入をやめたり、対策強化で収納率を上げたり、医療費を前年より少なく抑えた都道府県に、より多く配分するとしています。

この件について、保健福祉部長は、先の本会議答弁で「交付金をより多く確保することが県の役割」だと言い切りました。これは、市町村の繰入をやめさせ、国保税引き上げを余儀なくさせ、滞納者への制裁や差押え強化を推進することに他なりません。こうした県の方針は根本から見直すべきです。

知事の所見をうかがいます。

【大井川知事】

今般の制度改革では、国民健康保険法に基づき、各都道府県において国保運営方針を定めることで、安定的な財政運営や効率的な運営の推進を図ることとされました。

運営方針の策定にあたり、国の策定要領においては、赤字補填のための一般会計からの繰入等は、削減すべきものとして位置づけられ、収納率の向上や保険料の適正な設定などの取組みを定めるよう、示されたところでございます。

本県においては、この策定要領に基づき、市町村や外部有識者会議からの意見を踏まえたうえで、本県における統一的な方針として策定したところでありますことから、今後国の方針が変更されない限りにおいては、運営方針の見直しは考えておりません。

なお、制度改革に際して、保険者努力支援制度が創設されますが、市町村において、運営方針に則した一般会計繰入の削減計画が作成されない場合、国からの財政支援が減少することとなりますので、運営方針に基づいた取組みの推進に努めてまいります。

【山中】

いま知事は大変重大な答弁をしたと思っています。
国の要領に基づいて、そのまま県として国保運営方針に明記しているということです。
ただでさえ不十分な交付金額はそのままで、都道府県に小さいパイを取り合いさせる仕組みは、社会保障という主旨を大きく逸脱するものです。

来年度5億円の法定外繰入を予定している土浦市は、その繰入を今後6年間で3億円まで削減する計画をたてています。45才の夫婦と子ども2人、給与収入440万円の場合、現行47万円から65万円にまで18万円も増えることになります。法定外繰入の削減は、加入者の負担増に直結します。改めて、県方針の見直しを強く要望します。

(3)県補助制度の創設

そして、いま県に求められているのは、県民や市町村の立場に立った支援策です。
1月につくば市から提出された要望書で、特定健診や出産育児一時金への県補助制度の新設を求めています。

本県の特定健診受診率は35%で、目標の60%を大きく下回っています。健診の委託費用は国・県・市町村が3分の1ずつ負担していますが、基準額が低く、国保財政からの持ち出しが多いのが現実です。

また、出産育児一時金は、国保で3分の1、残りを市町村の一般財源で負担しています。県には特定健診の受診率向上や、子育て支援策として市町村の国保事業を支援することが求められています。
そこで、特定健診や出産育児一時金に対する県補助金の創設について、知事の所見を伺います。

【大井川知事】

要望いただきました特定健康診査の実施や出産育児一時金の給付は、国保事業として実施するものであり、法律等に基づき、国・県・市町村で財源の負担割合がそれぞれ決まっております。

そのため、事業の実施については、その負担割合の範囲内で行うべきであると考えており、県が新たな補助金を創設し、負担割合を変えることは、制度の趣旨に反するものと考えております。

また、県がこれらの事業に対して財政支援を行ったとしても、その分、市町村の負担は軽減されますが、直ちに保険料の引き下げにつながるものではないと考えております。

【山中】

保険料の引き下げについては、県独自の繰入もして欲しいと日本共産党県議団は地方議員の皆さんと一緒に繰り返し要望しており、このことを改めて強く申し上げたいと思います。

2. 教育行政について

(1)学校統廃合の課題

次に、学校統廃合の課題について教育長に質問します。
本県は2008年に、学校適正規模の指針を示し、小学校は12学級以上、中学校は9学級以上が望ましいとして統廃合を進めてきました。そのために、小学校が69校、中学校は14校が廃校になりました。

つくば市は、2014年の学校適正配置計画で、小中一貫教育と学校統廃合の一体的な推進を決めました。問題は、1学級を40人とし、少人数学級に逆行している事、学校規模を県指針より大きくしたことです。これに基づき、前市長の下で、旧筑波町の7つの小学校と2つの中学校を統廃合して、「秀峰筑波義務教育学校」1校にしたのです。

資料1をご覧ください。

場所は旧筑波町の北条に造られました。学区の面積は77平方キロメートル。これは、龍ケ崎市やつくばみらい市の面積に匹敵し、広大な地域に学校がたった1つになるというのがこの4月からの現状です。

1,200人を超える児童生徒数のうち、680人がスクールバス登校です。筑波山の山裾から、下大島地区、安食地区、作岡地区などそれぞれ学校にスクールバスで通うということになります。20台のバスで、停留所は42カ所、運行経費は市の教育委員会が毎年1億8千万円を負担します。しかしバス停までが遠く、家から歩いて10分~20分。併せて通学に40~50分かかる子供たちもいます。

そして125号線も利用しますので、道路事情によって大変大きな影響を受けることになります。
この学校統廃合の目的は何か。はっきりしているのは、教職員が今年度129人から来年度63人に減り、人件費も資料では平均で出しましたけれども今年度8億7220万円から来年度4億2840万円と半分に減ることです。学校の大リストラ計画に他なりません。一番しわ寄せを受けるのは、子ども達と保護者です。

こうした学校統廃合の課題について、教育長の所見を伺います。

【柴原教育長】

市町村立学校の統廃合につきましては、基本的に設置者である市町村が判断することと考えておりますが、その課題といたしましては、たとえば学校は地域のコミュニティの中心として、災害時の避難場所や地域の交流の場など様々な機能を有しておりますので、学校がなくなることで地域への影響が懸念されます。

また、統廃合により学区が広くなりますことから、遠距離通学における児童生徒の安全確保などもあげられます。

そのため、県といたしましては、学校の適正配置について、何よりも子どもたちにとってよりよい教育環境を確保できることを第一に考えまして、設置者である市町村において、地域の様々な実情を踏まえ、保護者や地域住民と十分かつ慎重に協議したうえで判断されるよう、引き続き助言してまいります。

【山中】

子ども達は地域の人々に見守られ育ってきました。父母や地域の声を紹介します。

「どの学校も地域に根ざし、運動会はおじいちゃん、おばあちゃん、みんなが参加する地域のおまつりだったけれど、それもできなくなる」、「地域のコミュニティの拠点を失い、地域が壊れてしまう」と痛切な声が寄せられました。

こうした不安の声にどう応えていくのか、学校統廃合を推進してきた県に問われています。お答え下さい。

また、学校統廃合に対し、県はスクールバスの購入費や運行経費、通学定期代への補助を行っていますが、補助が3年間で打ち切られます。改善を求めます。

さらに、一人親家庭のお母さんから、「スクールカウンセラーが学校に年3回しか派遣されず、ゆっくり相談できない。常にカウンセラーに近くにいてほしい」と相談を受けました。スクールカウンセラー派遣の拡充を求めます。

以上、3点について合わせてお答え下さい。

【柴原教育長】

地域のコミュニティにつきましては、学校が小さくなります事により地域と逆に距離感が近くなる、あるいは地元のお祭りに参加しやすくなる、そういうことも事例にたくさんございますので、そういうこともたくさん発信してまいります。

それから、スクールバスでございますけれども、統廃合によりまして遠距離通学となった子どもたちへの対応に伴いまして、運行経費の負担が増加することは課題だと思っております。
通学距離に対する経費に対しましては、様々な支援がなされておりますが、まず、市町村立小中学校のスクールバスの運行に関する経費につきましては、国から市町村に対して地方交付税の措置がなされているところでございます。

また、学校の統合によりますスクールバスの運行につきましては、国の補助制度によりまして市町村が負担した運行経費の2分の1を上限に補助されております。

さらに、本県独自の取組といたしまして、平成21年度より「新しい学校づくり支援事業」を実施しておりまして、統合校のスクールバス運行経費等に対しまして、市町村負担分から国庫補助額及び交付税参入額を控除した3分の2又は2分の1を、3年間を限度に補助しているところでございます。

また、スクールカウンセラーでございますけれども、スクールカウンセラーの配置に関する予算につきましては、来年度、増額で予算計上しております。
特に、週1回重点的に配置しています中学校につきましては、35校から44校に拡充いたします。この44校にはつくば市などで新たに設置する義務教育学校も対象としております。

例えば、この4月に小学校7校、中学校2校が統合されます、その例の学区でございますけれども、現在、年3回1日4時間限度にスクールカウンセラーが派遣されておりますが、統合されますと、計画では年36回1日7時間の配置となります。

これまで以上に、スクールカウンセラーによる子どもたちへのカウンセリング、そして保護者、教職員に対する助言・援助ができるように教育相談体制の充実を図ってまいります。

【山中】

地域の皆さんにとって、先程申し上げたような事が一番心配な事です。

地域の中で育つ子供たちの姿、通学路で声を掛け合い子どもたちを見守ってきた、こういうことが出来なくなるのでは、と大変心配な声があります。もちろん子どもも大変不安だと思います。ですからその辺のことは丁寧に市や県が一緒になって進めていただきたい、という事です。

スクールバスの補助が3年で打ち切られるということについて、拡充というふうには聞こえなかったので、改めてお答えください。

【柴原教育長】

現在のところは、現行で3年を予定しております。

【山中】

3年という事ではあまりにも少ないのではないかと思います。むしろ、ここを拡充していくことが大事で、市町村の負担にさせない。北条小学校200人、作岡小、田水山小、小田小、とそれぞれ100人を超えているところが直ぐに学校統廃合をしなければならない状態であったかというと、決してそうではない。小規模校独自の取組を展開している訳ですから、その点について丁寧な対応をしていただきたいと思います。

(2)小規模校への支援

文部科学省は学校統廃合に関する2015年の手引き改定で、小規模校のメリットについて9つ示しています。例えば、「1人1人の学習状況を的確に把握でき細かな指導が行いやすい」、「意見や感想を発表する機会が多くなる」、「1人1人がリーダーを務める機会が多くなる」ことなどをあげています。

現在でも小規模校では、地域や父母たちと連携した教育活動のために大きな努力が払われています。
統廃合をすすめるのではなく、県として小規模校のメリットを生かす取り組みをどう支援するのか、教育長の所見を伺います。

【柴原教育長】

ただいま委員からご指摘がございました、国が策定いたしました手引きにおきましては、地理的要因とか、地域コミュニティの中核的な施設である等の理由から、小規模校のまま存続する場合には、メリット、デメリットをよく考えるようにと指示されております。

そのため、県では、市町村がその検討材料となるように、例えば、地元の取り組み、合同の授業とか校外学習による他校との交流、三世代の交流、それから地域の伝統芸能・農業などの体験活動など、そういう優れた取組の事例をまとめまして、事例集を作成し、ホームページ等で発信しているところでございます。

またさらに、教職員体制につきましても、これまでも柔軟に対応してまいりましたけれども、今後は、その手引きにもございますように、研究でございますが、複数校で兼務発令ができないか、あるいは、事務を集約化できないか、そういうことを研究しながら、教育活動に支障がでないように支援をしてまいります。

【山中】

いただいた資料によりますと来年度は更に統廃合がすすむ事が示されています。
小規模校といえない状態の中でも強引に行政の主導で学校統廃合が進められるという傾向にあることについてきちんとふまえ、小規模校の良さを生かした支援を進めていただきたいと思います。

(3)就学援助制度の改善

次に、就学援助制度の改善についてです。
小・中学校教育費にかかる保護者負担を軽減する制度として、子どもの貧困対策の面からも大事な支援制度です。低所得世帯を対象に、市町村が援助項目や支給額を決めていますが、県内市町村の取り組みに大きな差が生じています。

例えば、入学準備金です。今年度、国は支給単価を増額しました。
小学校で40,600円、中学校は47,400円を単価に交付税措置しているにも関わらず、国の単価に満たない市町村が約3割も残されています。

その他、部活動や生徒会活動にかかる費用を支給しているところと、そうでないところ。また、就学援助を受けている児童生徒の割合にも大きな開きがあります。必要とする子どもに援助が行き渡っていません。

市町村間の格差が生じないよう、県としてどのように取り組むのか、教育長の所見を伺います。

【柴原教育長】

市町村が実施しております準要保護者に対する就学援助につきましては、国の「要保護児童生徒援助費補助金」の予算単価を参考として、各市町村が実情に応じて支給額を決定しております。

平成29年度から「要保護児童生徒援助費補助金」のうち、小中学校等に入学する児童生徒へ学用品費等を援助します「新入学児童生徒学用品費等」の予算単価が増額、ほぼ倍近く上がったわけでございます。
これを受けまして、県では、改正内容の趣旨を踏まえ、適切な援助が実施されるよう、平成29年5月1日付をもちまして、市町村にその趣旨を通知したところでございます。

それを踏まえまして、この2月、県において、各市町村における新入学児童生徒学用品費等の実施状況を調査いたしましたところ、今年度の国の予算単価と同額を支給している市町村は、小学校は30市町村、中学校は34市町村となっております。
一方で、支給額の改正がなされていない市町の中には、小学生にランドセルを無償で配布している、そういう事例もございました。

市町村が実施いたします就学援助につきましては、国の交付税措置がなされておりますので、県といたしましては、こうした財源措置があることを踏まえ、市町村に対して、制度の趣旨について、さらに理解を深めるよう、積極的に働きかけてまいります。

【山中】

趣旨を通知することで積極的に働きかけていきたいというご答弁でしたけれども、是非実態を掴んだうえで働きかけていただきたい、という事を申し上げたいと思います。

3. 原子力行政について

(1)福島原発事故避難者への支援

原子力行政について、知事に伺います。

はじめに、福島原発事故避難者への支援についてです。防災危機管理課によると、福島県から本県への避難者数は今年2月現在、3,444人(ピークは4,023人)とされています。

その方たちが、もともと福島のどこに住んでいたのか尋ねましたが、「それはつかんでいない」との回答でした。地区によって、国と東京電力が賠償や支援に格差をつけているのに、それをつかまずに必要な支援ができるでしょうか。私は、各自治体が公表している資料から、本県への避難状況をまとめました。

それが、資料2です。ご覧ください。

一番多いのは浪江町で1,004人です。これらの地域における国の避難指示状況を地図に色分けしました。

昨年3月に、国と福島県が自主避難者への住宅の無償提供を打ち切ってしまいました。私の住むつくば市には、県内で一番多く避難者が住んでおり、関係者の皆さんと一緒に「無償提供を続けて欲しい。やっと馴染んできた今の場所に住み続けられるように」と、県に申し入れました。どれだけの人が住宅補償を打ち切られたのか、その後の生活状況がどうなっているのか、伺います。

また、避難指示区域に指定されている地区も、国はどんどん指示を解除しています。その度に、自主避難扱いとなってしまい、東京電力による精神的賠償などが打ち切られています。こうした状況を、県はどのように把握しているのか、合わせてお答えください。

【大井川知事】

平成28年度末現在で、応急仮設住宅の供与が終了した世帯は、201世帯、492人となっております。

応急仮設住宅の供与が終了した後の生活実態調査は実施しておりませんが、福島県から駐在職員や福島県が委嘱している復興支援員が、平成27年に実施した避難者意向調査を踏まえ、戸別訪問により生活相談や健康相談を行っておりますほか、避難元市町村等の情報を提供しており、その際に、生活状況を把握しているところでございます。

復興支援員等による訪問については、意向調査で回答があった避難世帯558世帯、特に母子・父子世帯や単身高齡世帯、心身の不調を訴えた世帯などを優先的に訪問することとして平成27年度から事業がスタートし、これらの世帯訪問がひととおり終了した28年度後半からは、回答の無かった世帯についても順次訪問しております。

福島県からの情報によれば、自立した生活を送っている方がいる一方で、健康や生活に不安を抱えている方もいらっしゃると聞いております。

本県においても、福島県や避難元市町村、本県の避難先市町村や避難者支援団体との連絡会議を開催し、避難者の実態や市町村の取り組み状況などの情報共有を図っているところでございます。

今後、避難指示区域の解除等により自主避難者となる方たち等についても、引き続き、福島県等関係機関と連携しながら、状況の把握に努めてまいります。

【山中】

ちょうど原発事故から7年。いまの答弁だと、県として実態調査はしていないという事ですから、その実態把握に基づき、県としての支援策をする必要があるとの提案です。

現在、本県に避難されている方の6割が、「茨城に定住するしかない」とアンケートに答えています。住まいに対する支援は非常に重要です。京都府は、独自の支援策で住宅の無償提供を続けています。本県でも、家賃補助や公営住宅の提供などの支援を実施するよう求めます。

また、住民票を本県に移動したことをもって「避難者名簿」から外していることを市町村に改善を求めて私が質問通告したところ、昨日、県は「本人の意向を確認すること」などを周知徹底すると発表しました。確認します。

以上、あわせて、知事の所見を伺います。

【大井川知事】

福島県からの避難者に対する住宅支援につきましては、本県で建設した災害公営住宅を福島県等からの避難者にも提供することとしましたほか、県営住宅の当選倍率を優遇するなどの支援を行っているところでございます。

民間賃貸住宅等への家賃補助につきましては、福島県において応急仮設住宅の無償供与に代わり、平成29年1月から平成31年3月まで民間賃貸住宅家賃への補助を実施していることから、本県として、独自に家賃を補助することは考えておりません。

避難者名簿登録の取扱いにつきましても、福島県から住民票を異動したことをもって避難終了とはせず、避難終了の意思を確認するよう国から要請されておりますことから、これまでも県内市町村に対し通知しておりますが、引き続き、適切な取扱いがなされるよう、周知徹底を図ってまいります。

(2)東海第2原発の廃炉

原発事故の放射能汚染によって、県外に長期避難を余儀なくされる現実は、決して他人事ではありません。知事は、96万人の避難計画のなかで、56万人を県外避難させる想定で、広域避難計画を市町村につくらせています。

しかし、日立市は、本年度中としていた策定時期を延期する方針を決めました。住民説明会で、避難に対する不安や疑問が噴出したからです。東海村の説明会でも「再稼働しなければ避難計画もいらない。計画に費やす労力を廃炉に使ってほしい」という意見も出ました。

県民の世論は明確です。昨年の知事選挙の期間中に共同通信が実施した電話調査では再稼働反対が64.6%、投票日のNHK出口調査では反対が74%でした。さらに、県内過半数の市町村議会で再稼働や運転延長反対決議が上がっています。
これだけの世論を、知事ご自身はどのように受け止めているのでしょうか。

知事は、県民投票に言及した時もありました。「住民の直接の意見表明という機会を与えてもいいんじゃないか」と出馬表明で述べましたが、その後は一切触れなくなり、県政世論調査で問うことも否定しています。では、どのように県民の声を聞くのかと聞いても答えがありません。知事の姿勢は、どんどん後退しています。

県民の世論を踏まえれば、再稼働に反対し、廃炉を要請すべきです。知事、お答えください。

【大井川知事】

東海第二発電所の再稼働に対する県民の世論につきましては、各種新聞社のアンケート調査や、私へのお手紙、再稼働問題に関する署名などを見ましても、様々なご意見があると認識しており、こうした県民の声にしっかりと耳を傾けていくことが、私の大きな役割であると考えております。

一方、東海第二発電所については、現在、国の審査や市町村の避難計画の策定が進められている状況にあり、今後、更に様々なご意見が出てくると考えております。

私としましては、これまでも述べてまいりましたとおり、施設の安全性の検証を行うとともに、原子力防災体制の構築を図り、それらの情報を県民の皆様に提供した上で、県民の声を丁寧にくみ取りながら、東海第二発電所の再稼働問題に適切に対処してまいりたいと考えているところであります。

【山中】

県民の声に耳を傾けることは非常に重要な事ですけれども、またもや同じ答弁だというふうに私は受けとめました。

知事は、県民世論に正面から向き合うべきです。県民が、県政をどう見ているのか。来週28日には、知事が会長を務める防災会議が開かれます。江尻議員が会議の公開を確認したところ、担当課長は「内部で調整中」と答えました。はっきり公開と言えないのは、この間、審議会を非公開とした知事への「忖度」なのか。県民が傍聴する中で公開審議とすることを、はっきりとお示しください。

【大井川知事】

3月28日に開催する茨城県防災会議については、公開で実施いたします。

【山中】

公開で行うことは当然だと思います。
1週間前の今日になっても、県のホームページや報道機関に日時や議題が知らされていない事が問題だと思います。

県民の声を聞く、世論を反映させるというのなら、こういう姿勢が問われており、改善を要望して私の質問を終わります。

以上

山中たい子議員の予算特別委員会質問・答弁(PDF)