2009年6月議会で反対討論 ―妊産婦マル福制度の縮小・市立競技場建設費の増額・国保会計赤字を繰上充用―
2009年6月水戸市議会最終日の24日、提案された議案のうち3件について反対討論を行いました。
今議会には、補正予算24億5千万円を含む議案16件、報告2件が上程され、いずれも可決されました。
反対討論の内容は以下の通りです。
2009年6月議会 反対討論 江尻加那 2009.6.24
日本共産党の江尻加那です。本議会に提案された議案および報告のうち、議案第60号、議案第67号、報告第6号の3件について反対討論を行います。
○妊産婦マル福制度の縮小について
議案第60号は、妊産婦の医療費助成制度、いわゆるマル福制度を変更するものです。変更の第1は、これまで全ての病気やけがを医療費助成の対象としていましたが、来月7月から妊産婦特有の疾患と産婦人科医が認めた疾患に助成対象を限定し、対象とならない疾患は医療費が3割負担となってしまいます。第2に、これまではマル福の受給者証を病院窓口に提示すれば医療費助成が受けられましたが、今後は産婦人科医の紹介状が合わせて必要となります。歯やけがの治療、ぜんそくやアレルギーの診察など産婦人科以外を受診する場合は、その都度産婦人科に出向いて病状を相談し紹介状をもらうとなれば、手続きにかかる妊産婦の負担が増えることになり反対です。
○市立競技場建設費の増額について
議案第67号、市立競技場建設費の3,208万円の請負契約の増額に反対します。当初事業費25億7,600万円が、積算ミスなどで事業費を7億5千万円追加した結果33億2,600万円まで膨らみました。さらに今回、工事請負人である株木建設代表の共同企業体からの単品スライド条項にもとづく請求に応じ、鉄筋・鉄骨などの資材高騰を理由として3,208万円を増額するものです。財政が厳しいとして市民負担を増やすなかで、市立競技場はあいつぐ建設費の増額を行い、本体工事および競技トラックの改修などを含めると総事業費が42億円になる破格の特別扱いであり、認められません。
○国保会計の赤字を今年度予算から繰上充用
報告第6号 専決処分は、国保会計における累積の赤字17億円を今年度予算に繰上充用するものです。市は昨年、今年と2年連続で国保税を約10%、7億2千万円値上げし、払いきれない世帯は国保加入世帯の3割を超えました。国庫負担の引き上げを国に強く求めるとともに、赤字は一般会計から補てんするべきであり、国保税の値上げにつながる繰上充用を行うことに反対します。
以上で反対討論を終わります。