2022年9月茨城県議会 安倍元首相に哀悼の意を表する決議 江尻かな議員の反対討論(2022年9月20日)

安倍元首相 「哀悼決議」にノー 江尻かな議員が反対討論 茨城県議会

9月20日の茨城県議会本会議で、日本共産党の江尻加那議員は、自民党と公明党が提出した安倍晋三元首相に哀悼の意を表する決議に対し、反対討論を行いました。

決議は自民・公明の賛成多数で採択。共産党と立憲民主党、国民民主系の「県民フォーラム」が反対し、無所属議員(2人)は棄権しました。

決議は、安倍元首相を「内政・外交の両面にわたり、我が国の発展に貢献された」と手放しで評価しています。

江尻氏は反対討論で、「憲政史上これほど民主主義や国会答弁を軽視し、政治を私物化した政治家はいない」と主張。
議長や知事が定例会初日に哀悼の意を示したことに触れ、「安倍氏に対してそれぞれが悼むことと県議会で決議することは意味が違う」として決議に反対しました。

(「しんぶん赤旗」2022年9月27日付より転載)

江尻かな議員の反対討論

日本共産党の江尻加那です。

ただいま、いばらき自民党と茨城県議会公明党議員会の議員13名から提出されました「議第21号 安倍晋三元内閣総理大臣に哀悼の意を表し、暴力に屈しない健全な民主主義を守る決議」案について討論します。

安倍元首相が選挙応援の演説中に銃撃され死亡した事件を受け、決して暴力に屈せず、民主主義を守り、安全・安心な社会の実現に取り組むことは、議員として大変重要な責務であると考えます。

民主主義の根幹をなす選挙中に行う街頭演説の日時と場所を事前に公表し、マイク一本で聴衆の前に立って訴える政治家を狙った襲撃は、決して許されません。

日本共産党は、安倍元首相とは国政のあらゆる面で対決し、追及してきましたが、事件直後に「言論を暴力で封殺することは、民主主義を破壊する行為であり、断固糾弾する」と志位委員長が談話を出すとともに、逝去の報を受け哀悼の意を表しました。

しかし、安倍氏に対してそれぞれが悼むことと、県議会で決議することは意を異にするものであり、そもそもこの時期の決議が必要でしょうか。すでに、本定例会初日の開会冒頭に議長が哀悼の意を述べ、さらに、知事も議案説明に先立つ所信の中で「ご冥福をお祈りする」と述べました。

また、決議文には、安倍元首相が「内政・外交の両面にわたり、我が国の発展に貢献された」と記述がありますが、憲政史上これほど民主主義や国会答弁を軽視し、政治を私物化した政治家はいません。

さらに事件後、日を追うごとに、これまで明るみにされなかった旧統一協会(世界統一平和家庭連合)と政治家との歴史的・組織的な癒着、および、霊感商法や多額の寄付による深刻な被害が次々と明らかになりつつあり、その実態の徹底究明を求めることこそ決議に値するものと考えます。

よって、日本共産党県議団は本決議に賛同できません。以上で討論を終わります。

以上

共産党のほか、県民フォーラムと立憲いばらきが反対。無所属の福地議員、中村議員が棄権しました。討論を行ったのは江尻議員のみでした。

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