日本共産党茨城県議団ニュース 2022年10月号

県議団ニュース2022年10月号江尻版表 県議団ニュース2022年10月号江尻版裏

学校給食を無償に 江尻県議が議会で要望

江尻かな県議は、9月の県議会で▼小・中学校の給食費を無償にすること▼給食の食材に地場産物や有機農産物を積極的に活用することを求めて質問しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

江尻県議は、県内で城里町など6市町*が無償化に取り組んでいることを紹介。
(無償の自治体=城里町、潮来市、神栖市、大子町、河内町、北茨城市[中学のみ])
*初出時に「行方市」となっていましたが、潮来市の誤りです。お詫びして訂正します。

千葉県も無償化スタート

千葉県は来年から第3子以降の給食費を無償にする方針です。江尻県議は、「大井川知事も一期目の選挙で無償化を公約に掲げていた」と述べ、市町村と協力して取り組みをすすめるよう求めました。

パン小麦8割が外国産

県内の給食では、米やソフトめん、豚肉や牛乳は100%県産品が使用されていますが、野菜や魚、加工・冷凍食品は割合が低く、とくにパン用小麦は8割が外国産です。

江尻県議は、「県産小麦の『ゆめかおり』や有機農産物の生産、活用を全県で広げ、給食に活用していくこと」を主張。千葉県いすみ市では、有機米を給食利用に特化して有機農業の産地づくりを広げています。

森作教育長は、「地場産物活用率が50%を超える市町村が9割に達した一方、低廉な価格で同一規格の食材を大量に確保する必要がある。無償化は、政策の優先度や財政状況をふまえて研究する」と答弁。実現にほど遠い姿勢をあらため、実現をめざすべきです。

▼水戸市で小・中学生の子どもが2人いる家庭の給食費は年間約10万円になります。
▼就学援助制度を利用できれば無料になりますが、9割以上の家庭は給食費を市に払っています。

保健師増やせ! 県議会議員 江尻かな

県議会コロナ対策調査特別委員会で、保健所の体制を拡充するよう求めました。

大井川知事が、陽性者の全数把握をやめ、患者情報の届け出を高齢者などに限定したのは、医療機関や保健所の業務がひっ迫しているという理由からです。

委員会で県保健所長は、「応援職員の派遣や外部委託をすすめても、保健師にしかできない業務がある」「40代の保健師が少なく、50代のベテランに負担がかかり、20代30代は産休育休が多いが代わりの保健師がみつからない」と説明。

40代といえば私と同じ世代です。20数年前に新規採用が抑えられ、不安定雇用に投げ出された世代。保健所も18か所あったのを、9か所にまで減らし、保健師などの専門職を採用・育成してこなかった県政こそ問題です。

目先の利益より働く人を大事することが、県民サービスの安定と向上につながることは間違いありません。

一人ひとりにやさしい県政をつくりましょう

盲導犬 身体障害2級でも利用

「身体障害2級だと盲導犬の申請はできない言われた」と相談を寄せたYさん。 江尻県議は、厚労省にも問い合わせて調査し、議会で「北海道や宮城県は1級だけでなく2級も認めており、茨城も改善を」と質問。 福祉部長は「盲導犬へのニーズや、盲導犬の育成可能頭数などを把握していく」と消極的な答弁です。
社会の理解やバリアフリー整備とともに、利用しやすい福祉制度に改善できるよう力を尽くします。

難聴の子どもへの支援拡充を

1歳5か月で人工内耳の手術を受けた子どもの母親から相談を受けた江尻県議は、「県に対策協議会を設置して切れ目ない支援を拡充し、全市町村で人口内耳や補聴器への補助実施を」と質問。

福祉部長は、「新生児聴覚検査を推進しながら、医療や療育、教育面での支援について協議会を年度内に2回程度開催していく。市町村の格差が是正されるよう働きかけたい」と答弁。これからの取り組みが肝心です。

物価高対策 117億円追加 さらに拡充を

県議会第3回定例会に提案された補正予算で、県独自に住民税非課税世帯の児童1人当たり5万円への給付金(11月以降給付開始)や、畜産農家を支援する飼料価格補助を計上しました。

コロナ感染拡大下での原油価格・物価高騰への対策として、共産党県議団は予算案に賛成しました。しかし、まだまだ不十分であり、10月31日から始まる第4回定例会にむけてさらに対策の拡充を求めます。

各会派の態度

2022年第3回定例議会 各会派の態度

気候危機 水害防ぐ河川整備を

江尻県議は、東日本台風で戦後最大規模の洪水をまねいた那珂川の水害を防ぐ対策を議会質問で求めました。

築堤・河道掘削を

【部長答弁要旨】
那珂川緊急治水対策プロジェクトで、水戸市大野地区など6地区の堤防整備や、水府地区など6地区で水位を下げる河道掘削を着手した。上流の常陸大宮市と城里町にまたがる大場地区で、洪水を一時貯留する遊水地整備を進め、 那珂川と田野川や藤井川、西田川の合流地点では、河道掘削を行い、東日本台風と同規模の洪水でも越水しない対策を進めている。国田地区では、地盤の低い箇所の嵩上げを行うため、必要な用地を確保する。その他、水位計や河川監視カメラの増設など、情報提供体制の強化を図る。

那珂川 堤防整備4割

那珂川の堤防整備率はいまだ4割台です。江尻県議は、「河川防災に地域住民の協力は不可欠であり、情報提供と住民意見の反映を重視すべき」と主張しました。

議会傍聴記

私が住む国田も台風で浸水した。江尻議員の質問に土木部長は、国田地域での堤防代わりのコンクリート擁壁整備は、被害を受けた700メートル部分に対策すると、国交省説明の引き写し答弁だった。問題は進捗が遅いこと。河道掘削工事は13%、遊水池整備は9%(7月現在)、擁壁工事は測量がはじまったところ。これで令和6年度までに完成するのかと不安であり、住民説明が必要だ。沢渡川など県管理河川の整備も、しっかりすすめてもらいたい。(下国井町・大曾根紀雄)

気候危機 再エネ・蓄電 導入支援へ

江尻県議は、再生可能エネルギーの適切な普及に向けた県の取り組みを求めて議会質問しました。

事業者に補助創設

【知事答弁要旨】
太陽光発電は、地産地消の再エネとして自家消費が容易であり、コストが低減している。県として、県内全ての事業者を対象に、事業所敷地内や屋根の上に太陽光発電&蓄電池の導入を支援する「エネルギーシフト促進事業」を予算計上した。

蓄電池導入も重要であるため、家庭向けに市町村を通じて蓄電池導入の補助を実施しており、実施市町村の拡大に向けて働きかけていく。(水戸市は未実施)

新制度活用し適正導入を

景観や生活環境、土砂災害などの課題に対し、太陽光ガイドラインを策定している。 地球温暖化対策推進法の改正で、県は再エネ抑制エリアを設定できる一方、市町村は導入を進める促進区域を設定できる制度が創設された。これを活用し、適正導入を進めていく。

東海第2原発再稼働に反対を

岸田首相は8月のGX実行会議で、東海第2原発を含め「国が前面に立って原発再稼働をすすめる」と表明。

共産党県議団は抗議声明を政府に出し、「地元の了解ではなく、政府が判断を下すという方針転換なら決して認められない」と指摘。議会で知事に「事前了解権を堅持し、再稼働に反対を」と迫りました。知事は「当然ながら地元了解が前提になる」と答弁。

県民の意見を聞く手段として、知事は「県民投票を含め、さまざまな方法があるが、最適な方法を検討したうえで選択したい」と述べました。

日本共産党茨城県議団ニュース 2022年10月号(江尻版・PDF)

県議団ニュース2022年10月号山中版裏 県議団ニュース2022年10月号山中版裏

日本共産党茨城県議団ニュース 2022年10月号(山中版・PDF)