江尻かな県政ニュース 2024年3月

江尻かな県政ニュース 2024年3月表

江尻かな県政ニュース 2024年3月裏

世論と運動で2024年度予算 実現しました!

医療

  • 保健所建て替え事業 土浦保健所が新年度着工
    公衆衛生の要となる保健所。築40年を超える県内5か所の保健所で建て替え事業がスタートします。土浦保健所は新年度に着工(2026年度以降に供用開始)。古河、潮来、竜ヶ崎、つくばの4保健所は新年度に基本設計を行います。
  • 薬剤師・薬学生への奨学金返済・貸与事業
    薬剤師が不足している県内地域の病院に一定期間勤務した場合、奨学金の返済を支援。同じ条件で薬学生には奨学金を貸与・返還も免除。

教育

  • 特別支援学校の増築
    過密の解消が重要課題の特別支援学校。内原、鹿島、つくば、結城、協和、石岡の各学校で増築校舎の施設費が盛り込まれました。新設が決まった神栖特別支援学校の整備事業費も計上されています。
  • 児童相談所で児童福祉司12名、児童心理司14名増員
    児童虐待の相談件数は年々増加し、昨年度(2022年度)は4,033件にのぼり10年連続で過去最多になりました。子どもの心身を深く傷つけ、健やかな成長の妨げとなる児童虐待。さらなる人員増や一時保護所の増設を求めます。

福祉

  • 重度心身障害者の医療費助成が拡充
    精神障害者手帳2級かつ、中度の身体障害や療育手帳を持つ方に医療費助成が拡充されます。

県の新年度予算は「大型事業に手厚く、県民に冷たい」

大井川県政となって7度目の新年度予算。新型コロナや物価高騰で暮らしや経済が疲弊する下で、県民生活を支える県政の役割が求められます。

しかし、新年度予算(1兆2511億円余)を見ても、事業者への直接支援や教育・子育ての充実、県の基幹産業でもある農業への取り組みは乏しく、県民の期待と大きくかけ離れています。

中でも、県立医療大学や看護専門学校をはじめ、県立学校6校の授業料値上げは認められません。県内で20の市と町に広がっている学校給食費の無償化や、市町村ごとに財政支援が始まっている補聴器購入や地域交通への補助も盛り込まれていません。

その一方、国直轄で進められる霞ヶ浦導水事業には45.5億円を計上。市町村水道の耐震化率が31.9%と国の目標に遠く及ばないのに、市町村への耐震化交付金(5億円)をはるかに超える事業費をつぎ込んでいます。常陸那珂港整備に58.4億円、工業団地の造成に160億円。大型開発優先の予算の使い方が厳しく問われます。

くらし支え、希望がもてる県政に

ささやかな県民生活を支えてこその県政です。納めた税金は暮らし・福祉・教育優先に─。県民の立場で税金の使い方をチェックし、希望が持てる県政を実現するために引き続き全力をつくします。

江尻県議の質問で明らかに 「女性就労多い業種ほど賃金低い」

大規模企業ほど賃金低く
医療・福祉の現場で顕著 知事が初めて認める

県は昨年、県内の求人情報を分析。当時の最低賃金に近い950円未満で求人をしている企業の規模を調べたところ、従業員101人以上の大規模企業の割合が高いことが分かりました。また業種別では、医療・福祉、宿泊、飲食、卸売、小売業の割合が高いことが判明。知事は「女性の就業者が多い分野ほど、最賃に近い求人割合が高い」と議会で答弁しました。

江尻議員は「大規模企業ほど求人が低賃金なのは非正規雇用が多いからだ」と強調。とりわけ、非正規雇用に占める女性の割合が高く男女の賃金格差も顕著だとし、ジェンダー格差の是正、最低賃金の引き上げに向けた中小企業などへの社会保険料の補助などを求めました。

政治とカネ 知事の政治資金

江尻議員「政治資金パーティーは形を変えた企業献金」
知事 「これまで通り法にのっとり開催する」

政界を大きく揺るがしている政治とカネの問題。企業・団体献金や政治資金パーティーの全面禁止を求める世論が大きく広がるもとで、知事の政治姿勢をただしました。

江尻議員は、知事の資金管理団体「緑和会」の収入のうち、2021年度でパーティー券収入が75%、翌年は99%を占めると指摘。「政治資金パーティーは参加者への食事や飲み物への『対価』が建前だが、利益率からみれば形を変えた企業献金そのもの。今後も開くのか」と質問。また、同会の2022年の自民党茨城県連に対する2,500万円の寄付の趣旨をただしました。

知事は「(パーティーを)必要に応じてルールにのっとり今後も開催する」と答弁。自民党への寄付については「政治活動として総合的に判断したものだ」としました。

一般質問から

大井川知事、県立学校授業料 学費無償化が広がっているときに値上げをしている場合ですか?

日本共産党の江尻加那議員は3月8日の県議会一般質問で、県立医療大学や看護専門学校など県内6つの県立学校で授業料を値上げする県条例案について「無償化に向けて引き下げこそ進めるべきだ」と述べ、値上げ方針の撤回を求めました。全国では学費無償化が進む一方、逆に負担増を強いる大井川知事の姿勢をただしました。

江尻

昨年、全国大学生協連が発表した学生の「生活実態調査」では、日常生活の悩みとして「生活費やお金のこと」と答えた学生が直近5回の調査で最も高くなった。日本の学費は「受益者負担」の名の下に上がり続ける一方、ヨーロッパは学生が受けた教育は社会に還元されるとの考えのもと、ほとんど学費がかからない。東京都や兵庫県、大阪府は新年度以降、公立大学の授業料を無償化する方針だ。学費軽減に踏み出す自治体が出ているのに、茨城県は全く真逆の値上げだ。学費引き下げの願いに応え、値上げ方針の撤回と無償化に向けた負担軽減こそ必要だが、知事の所見を伺う。

知事

水光熱費の高騰などコストの増加が顕著で、物価高騰は一過性のものではないと考え、「受益者負担」の観点から授業料は改定せざるを得ないと判断した。
経済的に支援が必要な方については授業料の減免を実施しており、日本学生支援機構などの奨学金も利用することができる。
経済的負担の軽減措置がしっかり周知されるように努める。

江尻

6つの学校で無償化にかかる予算は年間5億円だ。10億円もの富裕層向け高級ホテル誘致への基金をやめるなど、予算の使い方を変えればできること。値上げ条例を撤回することを再度強く求める。

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