日本共産党茨城県議団ニュース 2020年9月号

県議団ニュース表 県議団ニュース裏

9/4~10/1 県議会定例会 コロナ対策補正予算155億
「アマビエ」登録義務化より検査拡充を

9月4日開会の県議会に、大井川知事は「いばらきアマビエちゃん(メール通知システム)」への登録を、事業所と利用者に義務付ける条例案を提出しました。

全国でこうした条例は初めてとなりますが、「指導・助言・勧告」しても登録しない場合は、店名や所在地を「公表」するとしており、「事実上の罰則だ」と批判の声が寄せられています。

日本共産党県議団は、県民に義務を課し、権利を制限する条例案の問題点について、議会でしっかり議論するよう求めます。

補正予算は約205億円で、そのうち155億円がコロナ対策です。10月1日閉会まで条例や予算について審議を行います。

  • 9/11(金)午後3時半~
    江尻かな県議が一般質問
    ☆質問予定内容
    ▽コロナ対策(アマビエ条例案、検査・医療体制拡充)▽新産業廃棄物処分場▽東海第二原発▽農業支援▽県職員の働き方▽河川・ダムの水害防止対策▽県立こども病院の拡充 ※詳しくは後日お知らせします
  • 9/23(水)午前10時半~12時
    連合審査会(産業、保健福祉医療)
    「いばらきアマビエ条例案」審議
    山中県議・江尻県議が、条例案の問題点や感染防止対策と社会経済活動の両立などについて執行部に質疑します。
  • 9/28(月)時間未定
    山中たい子県議が予特質問
    山中県議が予算特別委員会で質問に立ちます。
    ※質問項目や時間は決まりしだいお知らせします

ご意見・ご要望をお寄せください

県議会は傍聴可能です(人数制限あり、マスク着用)

「いばらきアマビエちゃん」って何?

  1. 店舗や施設、大規模イベントの事業者が、感染防止を行ったうえで県のメール通知システムに登録し、送られてくる『感染防止対策宣誓書』を見える場所に掲示する。
  2. 宣誓書のある店舗や施設を利用するたびに、利用者が宣誓書のQRコードをスマホなどで読み込み、登録する。
  3. 感染者が発生した場合に行動履歴を調査し、同じ日・同じ店舗を利用していた人に県が注意喚起メールを送る。
    (店名や利用日は知らせません。メールが来たからといってPCR検査が受けられる訳ではありません。)

▲以上のシステムによって、県は感染症の発生予防・まん延防止と社会経済活動との両立を促進するとしています。

茨城県産業廃棄物最終処分場候補地 なぜ日立市諏訪町に?

茨城県が次期産業廃棄物処分場の候補地に選んだ日立市で、県主催の住民説明会が地区ごとに開かれています。
市民から「アクセス道路は狭いのに、問題なしと県が評価したのはおかしい」、「保育園や学校が点在する住宅地に近く、生活は守れるの?」など疑問や心配があいついでいます。

候補地は日立セメント(株)が昨年まで採石していた場所で、石灰岩を掘った巨大な採石跡にまっ青な水がたまっています。
共産党日立市議団が行った住民アンケートに1か月で約300通の返信があり、そのうち86%が県計画に反対。市議団は、自由記入欄に寄せられた声とともに中間報告書を公表しました。

茨城県 新型コロナウイルス感染症対策と補正予算

主な対策内容

3月定例会(補正額81億円)

  • 感染症患者入院協力医療機関の空床確保補助
  • 生活福祉資金の貸付原資助成
  • 特別支援学校臨時休業に伴う放課後デイサービス実施補助
  • PCR検査費自己負担分補助
  • 中小企業融資資金貸付・保証料助成・利子補給
  • 高齢者施設等の個室化改修補助など

4月臨時会(補正額963億3300万円)

  • 休業要請協力金
  • 県独自の中小企業・個人事業主貸付金
  • 県産品販売促進お取り寄せサイト
  • 生活困窮者への就労相談、家賃支給の活用
  • 医療機関や福祉施設への感染症対策と資材配布
  • 県立学校児童生徒へのタブレット配備
  • 学校再開時の学習支援のため非常勤講師拡充など

6月定例会(補正額96億5600万円)

  • PCR検査センター設置・運営委託費
  • 医療機関の検査機器や人工呼吸器整備への補助
  • 軽症者・無症状者の受入れ施設借上げ
  • 放課後児童クラブ・児童デイの休校中経費補助
  • ひとり親世帯への特別給付金
  • 妊婦のPCR検査費補助
  • 地域公共交通の運行継続支援など

7月臨時会(補正額459億4700万円)

  • 医療、介護、障害福祉従事者などに慰労金支給
  • 病院や薬局の感染防止対策費用に補助
  • 感染症重点医療機関の空ベッド確保に補助
  • 生活福祉資金貸付を積み増し
  • 家賃等の事業継続経費に補助
  • 中小企業への新規分野進出支援
  • 誘客イベントの誘致

9月定例会[案](補正額155億7300万円)

主な内容は以下の通り

アマビエ登録促進(10億4700万円)

県独自のメール通知システム「いばらきアマビエちゃん」に登録した事業者に感染防止対策費として3万円(複数店舗所有者は6万円)補助。
登録した利用者に抽選で県産品プレゼント(毎月3,500人、 来年3月まで)

介護・障害施設支援(57億300万円)

介護・障害者福祉施設等の衛生用品購入費、面会室改修費、追加的人件費、宿泊費などに補助。
【対象施設・事業所の数】
○介護施設等 4,383件
○障害福祉施設等 2,044件

保育施設等支援(9億7400万円)

保育所、認可外保育施設、学童クラブ、幼稚園などのマスク・消毒液購入費、職員の時間外勤務に上限50万円補助。
【対象施設数】
○学童クラブ等 1,049件
○保育所等 930件
○幼稚園等 202件

生活困窮者自立支援(2,100万円)

離職や廃業、収入減少により家賃支払いが困難で住居を失うおそれのある方に、家賃を補助。収入・資産要件を満たしている対象者に、原則3か月分の家賃を支給。7月末時点で41件に給付し、来年3月までに374件の給付を見込む。

PCR検査拡充(8億2900万円)

○地域外来・検査センターの運営委託費(15か所)。
○PCR検査のうち、民間検査機関に依頼する検査にかかる保険適用3割自己負担分を全額補助。来年3月までに約8万4千件(1日467件)の検査数を想定。

医療体制の整備(22億9800万円)

検査や入院の協力医療機関への設備整備補助、防護服・マスク等の供給、電話相談業務の外部委託に係る費用の補助。

感染予防対策研修(510万円)

医療機関内の感染予防対策に精通した医師・看護師を養成するため、県が実践研修(40名×7回)や管理者研修(40名×1回)を実施。

中央病院・こども病院医療機器整備(6,700万円)

県立中央病院・こども病院に、生体情報モニター(18台)やPCR検査機(1台)、簡易陰圧装置(4台)、人工呼吸器(1台)などを拡充整備する。

学校サポーター配置(2億2100万円)

市町村の小・中学校に学級担任の業務をサポートする職員を 各校1名配置(大規模校は2名)。勤務は週15時間以内、時給1,000円、教員免許は不要。来年3月まで。

就労継続支援事業(9,400万円)

障害者の就労継続支援事業所(A型・B型)で生産活動収入が減少している事業所に対し、家賃や水道光熱費、リース料などを補助。1施設50万円、1法人200万円まで。(持続化給付金や家賃支援給付金などを受けていないことが条件)

県産水産物給食提供(1億1000万円)

漁協や加工協、養殖団体などが、学校給食の食材として県産のひらめ・いわし・さば類、養殖こい・ちょうざめ・とらふぐ等を提供するための経費を補助。

グローバルビジネス外食産業支援

○シンガポールや米国の電子商取引と連携し県産品販売促進
○オンライン商談やWebセミナー開催を支援し販路開拓を支援
○訪日外国人の減少により売り上げが減少した飲食店の衛生管理改善や業態転換に補助

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