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2017年10月県議会報告 新知事に県議会で3つの質問

県議になって3年がたちました。
この間の調査活動をいかし、大井川知事のもとで開かれた初議会で、

  1. 子育て支援・県民のくらし第一
  2. 税金のムダづかいをただす
  3. 東海第2原発を再稼働させない

─ことを求めて質問しました。その主な内容をご報告します。

子育て支援 待機児童が556人 よりよい学童保育を

江尻議員は予算特別委員会で、学童保育(放課後児童クラブ)の拡充を求めて質問。日々の子どもの生活の場であり、 働く親を支える学童保育の待機児童が増えています。
江尻議員は「施設が足りないだけでなく、保育内容をより豊かにすることや指導員の処遇改善など、思い切った支援が必要。知事が『日本一子どもを産み育てやすい県』にするというなら、県の積極的な独自策を」と求めました。
保健福祉部長は「本県の待機児童は556人に増えている。市町村の放課後児童クラブの状況把握に努めるとともに、指導員のスキルアップ研修やアドバイザーの派遣など、子どもたちの居場所づくりを支援していく」と答えました。
質問に先立って江尻議員は、茨城県学童保育連絡協議会の役員と意見交換したり、埼玉県の先進的な取組を調査しました。

水戸市の開放学級 さらに改善を

水戸市の学童保育は、すべての小学校にある開放学級と、民間学童クラブで実施されています。
しかし、「定員いっぱいで入れない」 「保育内容をもっと良くしてほしい」 「指導員の賃金を上げて人材確保を」と 声が寄せられます。 これからも改善を求めます。

ムダづかい いつまでつづける?! 霞ヶ浦導水事業に県負担851億円

導水事業は着工から30年以上経ち、1,900億円の事業費の8割を使って、地下トンネルは3割しかできていません。

県は851億円もの莫大な負担を求められ、完成すれば維持費用も負担しなければなりません。これらは県民が払う水道料金に上乗せされます。
那珂川と霞ヶ浦と利根川の水を行き来させる導水は、河川の生態系をこわすほか、霞ヶ浦の水質浄化につながらないと指摘する専門家も多く、建設差止め裁判がたたかわれています。

▼茨城県の水はいまも余っていますが、今後の人口減のもとでも工業用水や水道用水の需要量が増えるというマスタープランをもとに水源開発を続けています。

江尻議員は「人口が増えていた時代の甘い見通しで、水源開発に税金投入してきた県政をあらため、導水事業は中止すべき」と知事に求めました。
大井川知事は「水源確保や水質浄化などのために必要不可欠な事業だ」と、橋本前知事と同じ認識を示しました。

私学助成のさらなる拡充を

私立高校授業料は平均年32万円で、県が入学金や授業料を減免(年収約590万円未満の世帯対象)。しかし、授業料のほかに施設費等の負担が年30万円超で関東一高額です。
日本共産党は県に、支援拡充や所得制限廃止を求めました。

給付型奨学金 県独自に実施を

国の大学生に対する給付型奨学金は、住民税非課税世帯などが対象で給付額は月2~4万円。2018年度は新入生のうち、わずか2万人(55人に1人)に支給する予定です。
県独自の奨学金実施にむけ、知事は、給付対象や給付方法、財源の確保など検討していくと答えました。

特別支援学校 増設へ 「教室が足りない!」

つくば特別支援学校は28教室足りず、鹿島特別支援学校は15、水戸飯富特別支援学校・友部特別支援学校・伊奈特別支援学校はそれぞれ13、協和特別支援学校は11、土浦特別支援学校は10、勝田特別支援学校は9教室が足りません。
そのため、1つの教室をカーテンなどで区切って2学級で使うなど過密化が深刻です。

医療的ケア児への支援

医療技術の向上で、出生時に疾患や障害があっても命を救うことができるようになり、呼吸器具をのどに付けたり、食事のチューブを胃に通すなど医療的ケアを必要とする子どもが増えています。身近な場所で福祉や医療が受けられる体制整備を求めました。

県議会報告 第3回定例会(10月3日~30日)
新知事の原子力行政に対する政治姿勢ただす
山中議員が一般質問・江尻議員が予算特別委で質疑

=茨城民報2017年11月号3面を再構成=

江尻議員「もとの暮らしに戻れないのが原発事故の残酷さ。廃炉の決断を」

山中議員「知事選出口調査で再稼働反対が76%であった。県民の意見をどう反映するのか」「福島原発事故の教訓をどうとらえているのか」

大井川知事「福島原発事故は原子力の安全に対する過信、安全神話があったことが問題」
再稼働については「県民の意見を反映し判断する」

来年11月に運転開始40年を迎える東海第2原発について、再稼働に必要な国の適合性審査がすすめられ、日本原電は20年間の運転延長をめざして原子力規制委員会に申請する見通しです。

再稼働工事費 1,740億円に大幅増

日本原電は再稼働のための工事費を、当初の780億円から2倍以上の約1,740億円になると説明。しかし、その財源はあきらかにしていません。

県安全対策委員長が原発企業から寄付

県は、原発の老朽化や緊急時の対応などを独自に検証するとしています。

ところが、それを行う県原子力安全対策委員長が原発メーカーの三菱重工や日本原電から7年間で約1,700万円の寄付を受領。
山中議員は「これでは県民本位の検証はできない。是正を」と要求しました。

知事 「情報を県民に提供していく」

江尻議員は「県は、再稼働と廃炉のそれぞれの場合について、被害想定の検討も県民への影響も掌握していない」と追及。
知事は「原発の必要性や使用済核燃料対策、地域経済への影響など再稼働のメリットやデメリットなど、必要な情報を県民に提供していきたい」と答えました。

「ヒバクシャ署名」賛同を 山中議員が知事に要求

山中議員は一般質問で大井川知事に対し、憲法を遵守した県政運営や住民投票運動などの住民自治を生かすことを求めました。
知事は「県民全体の奉仕者の最高責任者として極めて重い職責を担っている」との認識を示し、「日本一幸せな県をめざす」と表明しました。

核兵器廃絶ヒバクシャ国際署名への賛同を求めた山中議員に対し、知事は「核兵器の廃絶は全世界、全人類の共通の願い」と答え、署名への対応を検討するとしました。

山中議員はこのほか、▼医療的ケア児支援、▼常総市水害の被害者支援、▼正規雇用の促進と中小企業支援、▼つくば市内への特別支援学校増設などを求めて質問しました。

○…新日本婦人の会県本部が、大井川知事に「ヒバクシャ国際署名」を届けて賛同をよびかけました。

子ども虐待・DV防止 子どもを産み育てやすい県へ

県内の児童相談所が対応した虐待相談件数は過去最多となり、中でも、子どもの目の前で親が暴力を振るう「面前DV」の通報が増加。
内閣府調査では、既婚女性の3人に1人がDV被害を経験し、男性も5人に1人に増えています。

江尻議員は、県配偶者暴力相談支援センター(三の丸)に聞き取り調査を行い、予算特別委員会で相談員や心理ケア職員の正職常勤化を要望。
一時保護所に入所する子どものために保育士や学習支援員の配置を求めました。
保健福祉部長は「相談支援体制の強化に努めていきたい」と答えました。

江尻議員は、「橋本県政は、国基準を上回る独自策や補助はしない、相談員は非常勤職員という県政だった」とし、その転換を要求。
これに対し大井川知事は「日本一子どもを産み育てやすい県に必要なものは対処を検討していきたい」との姿勢を示しました。

水道事業37億円の純利益 「料金値下げは可能」

上野議員は決算特別委員会で、水道料金の値下げを求めて質問しました。
県の水道用水事業は県南、鹿行、県西、県中央の4つの広域水道によって37市町村に水を供給しています。

上野議員は「2016年度水道会計決算は純利益が37億2400万円となる。県が出した『経営戦略』でも、2024年までの10年間に165億6900万円もの純利益を見込んでおり、料金値下げは可能だ」とただしました。
企業局業務課長は「水道事業は巨大な装置産業のため、2025年度以降も管路更新などに多額の費用がかかり直ちに値下げすることは難しい」などと答弁しました。

市町村長からも再三、値下げ要望が県に出されています。県は2017年度から県中央広域水道のみ、料金を1立方メートルあたり40円値下げしました。

県議団ニュース2017年11月号(PDF)