東海第二原発を再稼働させず廃炉にすることを求める要望書

東海第2原発廃炉に 共産党県委員会が知事に要望書 茨城

日本共産党茨城県委員会(上野高志委員長)は2月28日、大井川和彦知事宛てに「東海第2原発(茨城県東海村)を再稼働させず廃炉にすることを求める要望書」を提出しました。

東海第2原発は、稼働から45年が経過。2011年の東日本大震災で大きな被害を受け、13年間運転停止中。

昨年は、津波対策の要とされる防潮堤基礎部分に重大な施工不良が明らかになり、防潮堤工事は現在中断。この間、施設内の火災トラブルも相次ぎ発生しました。
志賀原発(石川県)の問題も踏まえ、地震大国の日本で原発の安全運転は成り立たないと、廃炉を求めました。

江尻かな議員は、施工不良の問題について、「重大な事態にたどりつくまでに、前段の事象があるはず。この時点でどのように対応や対策を図るのかが大事なこと。工事を止めているから信用できるという知事の見解は誤り」と指摘。

東海第2原発のある衆院茨城5区予定候補の千葉たつお氏は、実効性ある避難計画策定に苦慮している自治体の状況にふれ、「課題を残したままの計画はつくるべきではないし、3月に予定している市の避難計画策定は許されず、県も認めてはならない」と強調しました。

1区高橋誠一郎氏、2区川井ひろ子氏、4区吉田つばさ氏、花島進那珂市議らも廃炉を求めました。

(「しんぶん赤旗」2024年3月1日付より転載)

県側に申し入れ、懇談する千葉たつお氏、吉田つばさ氏、川井宏子氏、高橋誠一郎氏、江尻議員、花島那珂市議、上野県委員長

県側(左)に申し入れ、懇談する千葉たつお茨城5区予定候補、吉田つばさ茨城4区予定候補、川井ひろ子茨城2区予定候補、高橋誠一郎茨城1区予定候補、江尻議員、花島那珂市議、上野県委員長(左上から)=2月28日、茨城県議会

東海第二原発を再稼働させず廃炉にすることを求める要望書

2024年2月28日

茨城県知事 大井川 和彦 様

日本共産党茨城県委員会 上野 高志
日本共産党茨城県議団 江尻 加那
日本共産党市町村議員団

日本原子力発電の東海第二原発は、1978年11月28日の運転開始からすでに45年が経過し、2011年3月11日に起きた東日本大震災で大きな被害を受けて以来、運転は停止中です。

現在、再稼働に向けた工事が進められていますが、昨年、工事関係者から私どもに寄せられた内部告発により、津波対策の要とされる防潮堤基礎部分に重大な施工不良があることが明らかになりました。日本原電はその事実を4か月間公表していませんでしたが、基礎部分にコンクリート未充填および鉄筋変形などの施工不良があることを発表し、現在、防潮堤工事を中断しています。

日本原電はこの事態をうけ、村松衛社長が1月11日の取材で「今年9月の工事完了は非常に厳しい」とする一方、9月完了方針は変わりないと矛盾する見解を示しました。また、日本原電は当初、新規制基準にもとづく設置許可の変更手続きは不要であるとしていましたが、2月7日に設計及び工事計画認可申請の補正書を原子力規制委員会に提出しました。

工事完了を優先させて重大な施工不良を引き起こし、その事実を自ら公表せず、変更手続きは不要と問題を矮小化し、今なお詳細な説明や情報開示がなされていません。

さらに、この間、火災トラブルを相次いで発生させています。日本原電の防火対策では、非安全系のケーブルや電線管は対象とせず、被覆の劣化等による発火の可能性は否定できません。非安全系であっても発火すれば発電所内に広がる可能性は免れません。

今年の元日に起きた能登半島地震では、道路の寸断、家屋の倒壊など甚大な被害が広がりました。北陸電力の志賀原発において、放射能拡散などの重大事故は起こりませんでしたが、外部電源5回線のうち2回線が喪失、変圧器から約2万リットルの絶縁油漏れ、核燃料プールの溢水、モニタリングポストの故障等のトラブルが相次ぎ、これらに関する誤報や訂正報道が続き住民は大きな不安にさらされました。志賀原発が長期運転停止中であり、核燃料が十分冷やされていたことが幸いしましたが、運転中であればどこまで被害が拡大していたか計り知れません。

志賀原発の原子炉建屋直下にはS-1断層があり、原子力規制委員会が「活断層の可能性を否定できない」としたのを、昨年3月に北陸電力が覆したばかりでした。今回の震源域は150km以上と広く、いくつかの断層が連動して動く新知見の可能性が指摘されています。沿岸部では最大4mの地盤の隆起が確認され、志賀原発敷地内でも最大35cmの段差が確認されており、活断層はないとは断言できない事実が突きつけられています。

東海第二原発においても、日本原電は「敷地には将来活動する可能性のある断層等が存在しないことを確認した」としていますが、現在の地震予測の科学的限界を直視すべきです。

さらに、地震の揺れの大きさを示す加速度が、能登半島地震で志賀原発1号機では957ガル(想定918ガル)、2号機では871ガル(想定846ガル)となり、原子炉建屋の基礎部分で設計想定を上回りました。東海第二原発の加速度は、建設当初の270ガルから新規制基準審査で1,009ガルに引き上げられましたが、近年頻発している震度7の最大地震動は東日本大震災2,933ガル、熊本地震1,800ガル、北海道胆振東部地震は1,591ガルとなっており、想定を上回る地震が起きないとは言えません。地震大国の日本で原発の安全運転は成り立たないのです。

さらに、東海第二原発において、重大事故時の実効性ある避難計画は策定できません。県の避難計画は複合災害を想定した内容となっておらず、家屋の倒壊等により屋内退避も不可能です。知事が、日本原電が提出した放射性物質拡散シミュレーションの結果をもとに、「最大17万人の避難に対応できる計画を準備すれば実効性が担保できたと言える」と述べたことは問題です。拡散量を過小評価しているうえ、対象人数はモニタリングポストの紐づけ人口を機械的に算出したものであり、県民に疑念が広がっています。そもそも避難できたとしても放射能汚染による被害は、県民生活の喪失、県土の喪失を免れません。

電力の安定供給や地球温暖化対策など、社会をとりまくエネルギー事情は大きく様変わりしているにもかかわらず、政府は原発依存から脱却できないばかりか、運転期間60年を超える老朽原発の稼働さえ可能にする方針です。これは「安全神話」の復活であり、愚かな政策と言わざるを得ません。

よって、県において、東海第二原発の再稼働を認めず廃炉を実現するよう、直ちに決断することを求めて要望します。

以上

東海第二発電所の防潮堤(鋼製防護壁)に関わる質問書(3回目)

2024年2月28日

日本原子力発電株式会社東海事業本部 御中

日本共産党茨城県委員会 上野 高志
日本共産党茨城県議団 江尻 加那
日本共産党市町村議員団

 

昨年、明らかになった鋼製防護壁基礎工事における施工不良について、下記事項について質問いたしますので、ご回答いただけるようお願いいたします。

  1. 南基礎の施工不良に対する対策として、中実部の鉄筋を追加して補強するとのことですが、基礎の強度を保つうえで中実部と外郭部はどのような関係にあるのでしょうか。一体性が必要と思われますが、外郭部の施工不良による強度低減を中実部の補強で十分に補えるとする根拠をお示しください。
  2. 北基礎の調査が遅れている原因は何でしょうか。また、現在どこまで調査が進められているのか、途中経過を明らかにしてください。
  3. 北基礎の鉄筋カゴの高止まりについて、事象と原因および対策が明らかにされていません。速やかに公表してください。
  4. 鋼製防護壁基礎工事における一連の施工不良について、2020年から始めたとするコンディションレポートの取り組みにおいて、いつどのように報告され、どのようにCRMやCAP会議で対策を検討してきたのか、経過を明らかにしてください。
  5. 昨年10月16日の原子力規制庁への面談における提出資料では、「工事計画の変更手続きは不要」としていましたが、今年2月7日に設計及び工事計画認可申請の補正書を原子力規制庁に提出しました。これは変更手続きではないのか説明してください。
  6. 上記の質問について、文書で回答いただくか、説明および質疑の場を設けていただけるよう要望します。

以上