産廃処分場 工事で死亡事故2件 茨城県は中止と究明を 江尻かな議員と住民が要請
茨城県が整備を進める産業廃棄物最終処分場の周辺道路工事で死亡事故が2件発生した問題で、日本共産党の江尻かな議員は3月24日、日立市の住民らとともに大井川和彦知事に対し、全区間の工事中止と徹底した原因究明を申し入れました。
処分場は茨城県が日立市諏訪町に建設しているもの。今月19日、産廃処分場に通じる(仮称)大久保町第2トンネル工事現場で、下請け業者の作業員の男性が大型ダンプにひかれる死亡事故が起こりました。
大久保町第2トンネルの現場では、2025年9月にも、掘削作業に従事していた下請け作業員が重機にひかれる死亡事故が起きたばかりでした。
江尻氏は、産廃処分場の建設と搬入道路新設について、「中止や反対の立場であるが、工事中の死亡事故という痛ましい事故などあってはならない」と強調。県道路建設課に対し、「昨年の事故を受けた再発防止策は機能していたのか」など、事故の具体的な状況を確認しました。
県は、「単純な作業の中での事故。原因究明に全力を尽くしていく」と答えました。
参加住民からは「労働環境の問題があるのではないか」、「工事現場はどんな状況なのだろうか」など疑問が出されました。
同日、小林真美子日立市議は、同じ内容で日立市長宛てに「県にしっかりと要請してほしい」と申し入れました。
(「しんぶん赤旗」2026年3月25日付より転載。申し入れ全文[PDF]はこちらから)
県道・新産業廃棄物最終処分場周辺道路工事中の2度の死亡事故を受け全区間の工事中止と徹底した原因究明を求める申し入れ
2026年3月24日
茨城県知事 大井川和彦 様
茨城県土木部長 和賀正光 様
茨城県県民生活環境部長 石川 仁 様
日本共産党茨城県議会議員 江尻 加那
日本共産党日立市議会議員 小林真美子
県が日立市大久保町と諏訪町に建設中の新設県道整備事業(日立常陸太田線・延長約4.0km、概算事業費約157億円)において、(仮称)大久保町第2トンネル工事現場で3月19日午前、下請け業者の作業員男性が大型ダンプにひかれて死亡する痛ましい事故が起きた。詳しい事故状況は不明である。同トンネル現場では昨年9月10日にも、掘削作業に従事していた下請け作業員が重機にひかれて死亡する事故が起きたばかりである。
昨年の事故発生後、労働基準監督署の調査や警察の捜査が行われるとともに、県は工事発注者として土木部建設工事事故調査委員会を立ち上げ、12月3日に「事故原因と再発防止策について」を公表。「安全を確保できると判断できた」として同日から工事を再開した。
その約3カ月後の事故再発である。県は、重大な事態が立て続けに起きたことを重く受け止め、詳細な状況確認と原因究明を行う責任がある。
新設道路の建設現場は、山間部の傾斜地が多く、地盤は軟弱で不安定な岩石に覆われ、近くを林道大久保線や桜川が走る地形である。こうした場所に2つのトンネルと2つの橋脚を含む大がかりな産廃搬入道路を建設すること自体が問題であり、日本共産党は県議会や日立市議会で反対してきた。
(仮称)大久保町第2トンネル本体工事の工事受注者(安藤ハザマ・菅原・中井JV)及び事故を発生させた第一次下請け業者は、安全管理措置の不適切により2名の作業員の死亡者を生じさせたのであり、工事請負契約の指名停止措置に該当すると考える。
また、今年1月26日には、別の工事区間である(仮称)大久保町第1トンネル(工事受注者は株木・オカベ・秋山JV)の設備ヤードで、大型トラッククレーンが横転し、荷台にいた作業員が負傷する事故が発生。この事故に対しても、県は事故調査委員会で原因究明や再発防止策を検討し、3月30日に工事再開を予定しているとされる。
しかし、事故発生について、3月19日に日立市に、23日に地元4学区へ報告したようだが、県議会や日立市議会には直接の説明は一切行われていない。少なくとも、3月12日の県議会防災環境委員会及び3月19日の日立市議会新産業廃棄物最終処分場整備調査特別委員会で県は報告すべきであったと考える。
この間の相次ぐ事故発生を受け、周辺住民は不安や不信を募らせている。日本共産党議員としても、道路工事において危険な作業や管理不徹底が見過ごされていないか懸念するところである。
よって、延長約4.0kmの全ての事業区間において一切の工事を中止し、徹底した原因究明を行って住民と議会に説明を尽くすよう強く求める。以上の申し入れに対し、速やかに回答を示されるよう申し入れる。
以上

