東海第2原発廃炉や消費税減税など要望 共産党茨城県委員会が知事宛に提出

日本共産党茨城県委員会(上野高志委員長)は11月2日、来年度県予算の編成をめぐる「重点要望書」を大井川和彦知事宛てに提出しました。

山口裕之知事公室長が応対。県議選をたたかう山中たい子議員(つくば市区)、江尻かな議員(水戸市・城里町区)、佐野太一氏(取手市区)らが参加しました。

県担当者に「要望書」を提出する山中氏、江尻氏、佐野氏、上野氏

県担当者(右)に「要望書」を提出する山中氏、江尻氏、佐野氏、上野氏(右2人目から)=11月2日、茨城県議会

重点要望は、▽物価高騰▽新型コロナ▽医療・福祉・子育て▽中小企業支援▽農業▽平和行政─など全317項目。
とりわけ東海第2原発(東海村)の廃炉や学校給食費の無償化など、県政課題のほか、消費税5%減税などを国に要望するよう求めています。

山中氏は、「全国8番目の財政力を生かすべきだ」とし、子ども医療費の補助について、「あと23億円あれば窓口負担も所得制限もなくして完全無償にできる。県の予算規模からすればやりくりできる範囲。決断すべきだ」と力説。

江尻氏は、コロナ融資で中小業者が倒産を免れたケースがある一方、県の租税債権管理機構による厳しい取り立てで新たな廃業を生み出しかねないと指摘し、「業者に寄り添った、ていねいな徴税業務を」と求めました。

佐野氏は、学校トイレや公共施設に生理用品を常備するほか、企業任せにしない男女賃金格差の是正を求めました。

知事公室長は、「部署に伝えて検討させていただきたい」と応じました。

(「しんぶん赤旗」2022年11月8日付より転載)

2023年度の県予算編成並びに施策にたいする重点要望書

ロシアのウクライナ侵略による輸入価格の高騰に加え、“アベノミクス”の異次元金融緩和による異常な円安と物価高騰に歯止めがかかりません。年内の値上げ項目数が2万件を超えるとの報道もあり、9月の消費者物価指数を見ると、電気代が前年同月比21.5%、ガス代が同19.4%上昇と、灯油や燃料費の値上げ幅が特に大きく、生活不安や経営悪化が広がっています。

新型コロナウイルス感染症も、この冬の“第8波”の感染拡大とインフルエンザ流行がセットで来ることが予想されています。

日本共産党は政府に対し、500兆円を超えた大企業の内部留保の一部に課税し、中小企業へ思いきった支援を行い、賃金を上げることを提案しています。本県も政府に対し「最低賃金の引上げと最低賃金の引上げにより影響を受ける中小企業・小規模事業者への支援強化」を強く要請しており、賃上げは共通課題となっています。

茨城県政の喫緊の課題は、物価高騰に喘ぐ県民の暮らしをどう立て直すのかであり、県ネットリサーチで示された「医療・福祉の充実」「雇用創出」「結婚・出産・子育て支援」「教育の充実」などの県政要望に応えることです。

茨城県は10月31日から始まった第4回定例県議会に、「事業継続臨時応援金」「医療機関物価高騰応援金」などの物価高騰・新型コロナ対策を示していますが、規模も対象も不十分です。全国9位の財政力を生かし、コロナ・物価高騰対策強化へ全力をあげるべきです。

以上を踏まえ、来年度の県予算編成と施策に対して317項目の重点要望を提出します。多くの県民の声を届けるものであり、予算と施策に反映されるよう求めます。

項目

【1】物価高騰からくらしと営業を守る緊急対策
【2】新型コロナウイルス感染症対策
【3】くらしを支える医療・福祉・子育て支援の充実
【4】子どもの個人の尊厳を尊重する教育、保護者の教育費負担の半減をすすめる
【5】中小企業支援を抜本的に強める。安定した雇用の拡大
【6】効率優先の農政を転換し、農林水産業者の所得向上をはかる
【7】住民主体で安心・安全・魅力あるまちづくり
【8】原発のない脱炭素社会を追求し、省エネ・再エネを推進
【9】公共事業は防災・老朽化対策を柱に
【10】地方自治の本旨を発揮し、県民本位の県政を確立
【11】憲法を生かし、平和行政・基地問題に取り組む

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