日本共産党茨城県議団ニュース 2015年7月号

日本共産党茨城県議団ニュース 2015年7月号が出来ました。

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県議団ニュース 2015年7月号(PDF)

項目

6月県議会 戦争する国づくりストップの声を国会に

茨城県議会第2回定例会は6月18日、条例案や人事案件、報告などを原案通り可決して閉会。
山中たい子、江尻かな、上野たかしの3県議は委員会で質問にたち、県政の課題をただしました。

本会議で反対討論 江尻かな議員

江尻かな議員は議会最終日、議案や請願に対する討論にたちました。
大企業に減税する一方で、赤字企業に増税となる外形標準課税の拡大に反対を主張。
マイナンバー制度の実施条例について、情報漏えいの危険性を指摘して制度中止を求めました。
県立東町運動公園の水戸市への無償譲渡について、「プールやテニスコートを残してほしい」という声を無視し、全国大会を呼び込む大規模施設を建設する計画であると反対しました。

◆戦後70年決議は「加害責任明確でない」と反対

自民、民主、公明などが共同提出した「戦後70年に関する決議」にたいし、日本共産党は「他国への植民地支配と侵略戦争への反省がない」として反対。
「戦争法案に反対する県民連絡会」が提出した慎重審議を求める請願に、共産党は採択することを求めましたが、自公民が反対。
民主党が独自提出した「慎重審議を求める意見書」に共産党は賛成しました。

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総務企画委員会 上野たかし議員

上野たかし議員は、県税条例等の改定案(外形標準課税の負担増)について質問しました。
対象の資本金1億円以上の企業は県内に約2,400社。
うち県内に本店を置く企業は211社で、54社は赤字です。
上野議員は「大企業は減税、赤字企業には増税。やることが逆さまだ」と、議案に反対の立場を述べました。

◆マイナンバー制度は福祉・医療の抑制に

マイナンバー制度の施行により、10月には市町村から12桁の個人番号が郵送され、来年1月からは年金、医療保険、生活保護、税金申告などの手続きに個人番号の記載が求められます。

上野議員は「年金機構の情報流出も起き『なりすまし』犯罪などへの不安も広がっている。セキュリティー対策は充分か」と質問。
情報政策課は、「マイナンバーではネットワークが完全に分かれており、いつ誰がどんな形で情報を使ったかがわかる」と答弁。
上野議員は「制度のねらいは、個人情報である収入や預貯金を掌握し、福祉や医療を抑制することだ」と主張しました。
また、つくばエクスプレスの運賃の引き下げや混雑緩和問題をただしました。

◆放射性廃棄物の埋め立てやめよ
防災環境商工委員会 山中たい子議員

山中たい子議員は、日本原電(株)の年間事業計画について質問。
廃止措置で解体作業中の東海発電所は、「放射能レベルの極めて低いL3廃棄物の最終処分に向け、国に申請を行う」と事業計画に明記。
県と東海村には、原子力安全協定第5条の事前了解を得る必要があります。
日本原電はL3廃棄物1万2300トン(平均5万ベクレル/kgとすれば、放射能線量は6千億ベクレル/kgにもなります)を敷地内の素掘りの穴に埋め、最終処分する計画です。
しかも、海岸まで400メートルしか離れていません。

山中議員は、「放射能が地下に浸透し、周辺環境が汚染されるのではないか。住民合意のない埋め立てはやめるべき」と質問。
原子力安全対策課長は、「県原子力安全対策委員会で検証する。地域に十分説明し対応するよう助言する」と答弁しました。

◆原発「自主避難者」への住宅無償提供継続を!

原発事故による福島県から茨城県内への避難者は3,536人。
うち自主避難者は約400人です。
山中議員は、避難者受け入れのサポート強化、自主避難した被災者への住宅の無償提供の継続を求めました。
防災危機管理課長は、「災害救助法による応急仮設住宅の提供は、福島県知事が行うこと」と答弁しました。

保健福祉委員会 江尻かな議員

江尻かな議員は、養護老人ホームについて質問。
貧困や病気、身寄りがないなど生活困難な高齢者を市町村が措置して施設が受け入れています。
県内には14ヶ所の養護老人ホームがあり約800名が入所しています。
江尻議員は、精神疾患をもつ入所者が多く、精神科医との連携を支援する必要性を主張。
さらに、つくば福祉圏域に施設がないことの影響について質問しました。

長寿福祉課長は「精神科が協力医療機関となっているのは2施設のみ。水戸市の入所者が121人にたいし、つくば市が4人と少ないのは施設がないため。措置すべき高齢者が入所できていないことも考えられる」との認識を示しました。

養護老人ホーム定員数・措置数(2015.3.31現在)

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◆学童保育の拡充を

江尻議員は学童保育について、「法律で6年生まで利用が拡大されたが、水戸市では低学年でも学童クラブに入れず困っていると相談が寄せられている」と実態を指摘。
子どもを保育する支援員の増員と、施設整備を求めました。
水戸市で6年生まで受け入れるためには、あと150人の支援員が必要とされています。

つくばエクスプレス(TX)の運賃引き下げなど要請

山中議員、上野議員は、守谷、つくばみらい、取手、つくばの各市議、千葉県内の共産党議員との連名で要望書を作成。
TXの運賃引き下げなどを求め、6月8日に国土交通省とTX本社に申し入れを行いました。
梅村さえこ衆院議員が同席しました。

TXは、茨城県など関係自治体が出資する第三セクター。
開業から10年、1日あたり32万6千人が利用し、7年連続の黒字です。
一方で、ラッシュ時の混雑解消や運賃引き下げを求める声は切実です。

山中議員・上野議員は、「6両編成の車両を8両化し混雑解消を」「運賃や定期代の引き下げを」と要望。
国土交通省担当者は、「TXの経営判断を尊重する」と繰り返し、TX担当者も、具体的回答を避ける無責任な対応に終始しました。

TXへの要望書要旨

  1. 現在の6両編成を早期に8両編成に。必要な駅舎・車両等の設備改修を。
  2. 定期代を値下げし、利用者の負担軽減を。
  3. 国や1都3県からTXへの天下り役員へ、法外な退職金の是正を。

要望書全文はこちらから

総務企画委員会で上野議員の発言認めず 江尻議員が抗議

「戦争法案の慎重審議を求める」請願が付託された総務企画委員会で、上野議員の発言を委員長が認めないまま不採択にしてしまいました。
これに対し江尻議員が議会運営委員会で抗議。
議運委員長は、「会議規則67条で議員の発言は自由であり発言機会に今後は留意する」と問題を認めました。
いっそうの議会運営の改善が求められます。

県議団が県内調査

母親大会分科会 常陸那珂港へ

6月28日の県母親大会分科会で常陸那珂港を見学。
造成中の中央埠頭は、北埠頭にある東京電力石炭火力発電所から出た灰で埋め立て。多額の税金投入が続いています。

日立市へ

3県議は6月2日、大曽根勝正日立市議、小林まみ子日立市議とともに日立市役所などを訪問しました。

  • 日立市産業経済部
    日立市産業経済部長、産業商工課長と懇談。
    「JR常磐線は勝田止まりが多い。日立市までの電車を増やしてほしい」「大企業に地元雇用枠を増やすよう働きかけてほしい」との要望が出されました。
  • 日立市商工会議所
    日立市商工会議所では、「大企業のリストラや合併で人ロが減り続けている。商店街も打撃を受けている」と悲鳴の声。
  • 日立地区産業支援センター
    日立地区産業支援センターは試験機・測定機などを中小企業に貸与しています。
    「日立市が全国に先駆けて直接、中小企業を応援するセンターを作りました」と報告されました。
  • 日立民主商工会で懇談
    日立民主商工会では「会員が中心になりイベントを開催。商店を直接支援する制度がほしい」と要望が出されました。