茨城県議会 予算特別委員会で質問
子ども虐待 救えなかった幼い命「再発防止を」

江尻県議(質問)
過去5年間、茨城県では0~3歳まで5人の子どもが虐待で死亡。育児ストレスや若年妊娠、貧困や障害など、多くの矛盾と困難の中で、子どもの命が断たれています。
一昨年、生まれて3年間乳児院で育った男の子を、県の児童相談所が家庭に戻すと判断し、その5日後に水戸市内の自宅で亡くなった。 判断は適切だったのか。なぜ防げなかったのか。

母親に対する裁判では「身寄りのない水戸市で、4人の子育てに追われ、乳児院から帰ってきた子どもがなつかずストレスを募らせた。 母親自身の知的障害で周りに手助けを求める能力が低く、 被告を強く非難できない」と情状酌量の執行猶予付き判決でした。
家庭に戻した県の判断は間違いなかったと言えるのか。

判断時に、要保護児童対策地域協議会を開かず、支援を具体化しなかったことが問題。本県の児童相談所は3ヵ所(水戸・土浦・ 筑西)、児童福祉司は55人しかおらず、10年以上の職務経験者はわずか8人。専門性の確保や人員の大幅拡充を求めます。

子育ての孤立や貧困問題が深く根ざしています。児童相談所の体制強化と同時に、一時保護所や児童養護施設、里親制度の拡充と、 NPOや子育て支援団体との連携が求められます。

保健福祉部長(答弁)
県も重く受け止めている。今後は、すべてのケースで虐待の可能性があることを念頭に対応する。子どもが施設から家庭復帰する場合は、市町村との要保護児童対策地域協議会を開き、復帰の判断、復帰後の支援方策について関係機関と慎重に検討し対応していく。

「児童福祉司55人→75人に増やす」

知事(答弁)
深刻な虐待等から子どもを守るためには、児童相談所の体制強化が大変重要であると考える。
現在55名の児童福祉司を63名に増員し、平成31年度までに75名とする。専門性を高める研修の義務化や児童福祉司のメンタルヘルケア、時間外勤務の縮減にも取り組む。

児童相談所全国共通ダイヤル「189」

こんにちは江尻かなです 3月県議会報告

橋本知事6期目最後の2017年度予算編成は、県政世論調査で県民が求めた「子育て支援・少子化対策」や「高齢者福祉サービス体制」、「医療体制を充実」を最優先課題とすべきでした。

◆子ども医療費助成、保育士処遇改善、国保税値下げを

ところが、高校卒業までの医療費助成については「財政状況を考慮すると困難」と知事は答弁。また、保育所の待機児解消のために保育士の処遇改善は欠かせませんが、県独自の給与上乗せについて、知事は「適当でない」と拒否しました。

88万人の県民が加入する国民健康保険は、市町村事業から都道府県単位の制度に移行するとし、国保税のさらなる値上げが懸念されています。知事は負担軽減のための県補助を10年前に廃止してしまいましたが、復活要望にこたえていません。

◆「陸・海・空」開発を優先する県政の転換を

「陸・海・空の広域交通の整備を進め、企業を誘致した」と述べ、あいかわらず開発優先が知事の姿勢です。売れ残り工業団地や開発用地の破たん処理に、これまで2,100億円も税金を投入し、未だ1千ヘクタールの土地と2,252億円の借金を抱えていることには、なんの反省もありません。

また、茨城空港と常磐道を結ぶアクセス道路に51億円。空港の就航対策費に11億円。空港の活性化、地域振興の拠点といって、いつまで税金投入を続けるのでしょうか。

東京電力常陸那珂火力発電所の石炭灰の次期処分場建設には173億円計上しました。
八ッ場ダムや霞ヶ浦導水事業などの推進に21億円。一方で、中央広域水道の基本料金の値下げはわずか3億円です。引き続き、水道料金値下げを強く求めます。

実現めざします

教職員ふやして全クラス少人数に

特別な支援が必要な子どもやいじめ・不登校などへの細やかな対応、小学校からの英語教育や道徳の教科化、部活動指導など多忙化は深刻です。教職員を増やして、子どもの豊かな教育を実現しましょう。

●茨城県の少人数教育は、35人を超えるクラスが1学年3クラス以上なければクラス数が増やされません。
(例)1学年108人の場合→4クラス(26人・26人・26人・25人)
107人の場合→3クラス(36人・36人・35人)

精神障害者の医療費助成・交通運賃割引を

精神障害者は、公共交通運賃の割引や医療費助成が他の知的・身体障害と比べ大きく立ち遅れたままです。県の重度障害者医療費助成制度は、精神障害1級のみ対象とされ2級では受けられません。山梨、岐阜、奈良県は2級まで対象。茨城県でも5.7億円あれば実現できます。

3月議会で『精神障害者に対する公共交通運賃割引制度の適用を求める請願』が全会一致で採択されました。

今年問われる東海第2原発 「20年運転延長」断念し廃炉へ

上野たかし県議が本会議で一般質問

上野
知事でさえ試算できていない原子力事故の被害想定に対して、それを上回る再稼働の利益や必要性が茨城県にあるのか。

知事
県民に再稼働の不安の声があるが、原発については、電力の安定供給やエネルギー政策をふまえて、国が判断すべき。

いつまでも国言いなりの姿勢でいいのでしょうか?

上野
本県の原発は東海第2ただ一つ。廃炉以外にない。ならば、『原発のない茨城の将来像』を描く必要があるのでは?

知事
東海第2原発の取扱いについて国から方針が示されていない中で、廃炉を前提とした将来像を申し上げるのは適切でない。

江尻かな県議が予算特別委員会で質問

江尻
知事は「電力の安定供給」というが、本県は原発が停止していても電力はまかなわれており、首都圏にも供給。逆に原発事故が起きたら安定供給どころではない。

知事
本県の発電量は県内の消費電力に対し充分すぎる量になっている。原子力事故が起きたら石炭火発もLNG発電所も動けなくなるというのは間違いない。

江尻
さらに、原発事故で原子力施設の作業員が退避すれば、再処理工場の高放射性廃液は冷却不能で環境にもれだし、燃料施設にあるウランやプルトニウムは放置されてしまう。

知事
原子力事業所が大変集中する極めてめずらしい地域だが、原発事故で立入りできなくなったときに、どういった危惧が生じるかは十分に検討していない。

「茨城に住み続けたい」「田んぼや畑を守りたい」「日々のあたりまえの暮らしを奪われたくない」「危険な放射能に子どもをさらしたくない」─県民の共通の思いではないでしょうか。

CHECK! 決め手は県民の意思と知事の判断


福島第一原発事故を教訓に原子炉等規制法が改正され、原子炉の運転期間を原則40年としました。東海第2原発は、来年11月に運転開始から40年を迎えます。日本原電は、例外規定を使ってさらに20年運転を延長する方針で、延長申請期間は今年8月~11月です。東海第二原発について重大な選択を迫られる年です。
知事が同意しなければ再稼働できません。 水戸市など周辺自治体も再稼働の是非を決める権限の拡大を求めています。
日々のあたりまえの暮らしを奪われるのはごめんです。世論で廃炉を実現させましょう。

日本共産党茨城県議団ニュース 2017年4・5月号(PDF)