茨城県議会閉会 大港湾開発見直しを 上野高志議員が反対討論

茨城県議会第4回定例会は12月15日、マイナンバー制度導入に伴う県税条例改定案、常陸那珂港区の港湾工事請負契約案3件(総額約120億7500万円余)などの議案を可決して閉会しました。

TPP(環太平洋連携協定)「大筋合意」の撤回を求めた意見書や常総市などに甚大な被害をもたらした豪雨災害で徹底した対応を国に求める意見書は否決され、安保関連法(戦争法)の廃止や教育格差の是正、特別支援学校の新設などを求めた請願も不採択とされました。
いずれも日本共産党以外の全会派が反対しました。

採決に先立つ討論で、日本共産党の上野高志議員はマイナンバーに伴う条例について、「国民監視社会」への不安や危険性を指摘して反対を表明しました。
決算認定で、大型開発に巨額の税金が投入されていると批判。
高齢者福祉や医療体制の充実、子育て支援などに税金を振り向けるよう求めました。

そのうえで上野議員は、複数の教育関係団体から提出された請願の採択を力説。
県内農林水産業産出額を大幅に減少させるTPP「大筋合意」の撤回を求めた意見書の可決を主張して討論をしめくくりました。

正副議長と所属委員会改選 茨城県議会

茨城県議会は第4回定例会最終日の12月15日、正副議長を改選し、議長に小川一成氏(守谷市選出)、副議長に川津隆氏(水戸市選出)=いずれも自民=をそれぞれ選出しました。
また、常任委員会や特別委員会のメンバーを入れ替えました。

日本共産党県議団は、山中たい子議員(つくば市選出)が防災環境商工委員会委員と予算特別委員会委員に、江尻加那議員(水戸市選出)が総務企画委員会委員に、上野高志議員(取手市選出)が保健福祉委員会委員にそれぞれ選任されました。

(「しんぶん赤旗」首都圏版 2015年12月17日付より転載。最終日の討論は2015年12月定例県議会最終日のページをご覧ください)